【Ib】バラとたくさんの愛を

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「ふざけないでよ!!なんでギャリーの身代わりなんてするの！？」
「あいしているからだよ、メアリー」
「…もういい。この部屋を見たからには、全員っ！」

にじみ出るような殺気。
私は重たい体を起こして、メアリーを抱きしめる。

「離して！」
「だから、出来ないって言ったでしょ。
それに今、私の命を持ってるのはメアリー、他でもない君なんだ。
踏みにじるなりすればいいよ。ただ、もう撫でられなくなるけれど」
「いいよ。踏んであげる。ざくざくに、切って、
薔薇だ…ってわか、らないようにぃ……。」

メアリーの声が震えていく。泣いている。
服がぬれるけど気にしない。抱きしめたまま。
信じてたよ、メアリー。
ちゃんと人の心を持ってると、信じてたよ。

「うぁぁ…。」
「いつまでないてるの、メアリー。かわいいかおがだいなしだよ」
「だってだって、もう、Aのバラ…！」
「それなら、それでいいよ。きみはあっちにいけばいい。」
「嫌っ！嫌…Aがいないと駄目なの!!」
「ギャリーを、あいしてあげて、ね？」

頭が痛い。視界も歪むし全身の倦怠感が酷い。
気持ち悪くって、まぶたを眼球にかぶせる。
ギャリーが私を呼んでいる。気がするだけか。
好きだよ。
愛してるよ。
挙式いつだっけ。でも結構近いよね。
ふふ。
良い思い出は、絶対ギャリーが隣にいるの。
好き。だあいすき。
あなたが慰めてくれると不思議と笑顔になれるし
あなたが笑うと不思議と笑顔になるの。
ねえギャリー、
今君は笑ってる？泣いてる？それとも怒ってる？
きっと私も同じ感情だよ。

ふわりと体が宙に浮く。
あ、階段落ちるのかな。怖いや。
いや、もう逝くのかな？
さようなら、イヴちゃん、ギャリー。
それから、最後にかっこつけさせてくれて
ありがとう、メアリー。

＋＋→←禁止とさせていただきます。

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