金色の瞳に誘われて~漆黒の翼~ 第九章

Story399 ページ30

NO サイド


〜新世界 ドレスローザ〜


王宮のドフラミンゴの部屋にAはいた

キングサイズのベッドの端でAはうずまっている

床には革手袋、ジーンズ、ネクタイにシャツ、曝しなどが脱ぎ捨てられていた


ﾄﾞﾌ「フッフッフッ、来てたのか…

ずいぶん思い詰めた顔をしてるじゃねぇか…A」

部屋の主、ドフラミンゴが現れる

ベッドの上のAを見て何かを察したようだ

ﾄﾞﾌ「…"クロゥ"でいる事に疲れたのか?」

「…そうじゃない、少し居心地が悪くて来ただけ」

髪を掻き上げながらボソリと呟いたA

そのままAは黙り込んだ


呼ばれてもいないのにAが自らドフラミンゴの元へと来るのは珍しい事だった

ﾄﾞﾌ「………」

無言のままのAの隣にドフラミンゴは腰を下ろす

サラリとAの髪を撫でる

ﾄﾞﾌ「フッフッフッ…ずいぶん不機嫌じゃねぇか
愛想のねぇ面してるな」

Aの髪を指に絡めて弄ぶドフラミンゴは楽しそうに笑う

それと対照にAは無表情、この上なく冷めた目をしていた


ﾄﾞﾌ「…今日は特にやる事のねぇ日だ、思い出話でもするか…」

「なら、私と出会う前の話でいい…

ドフィの過去の話でもして


いや、ドフィとコラソンの思い出話…?」

ﾄﾞﾌ「フッフッフッ、おれ達の思い出話ねぇ」

そう呟くとドフラミンゴはAを引き寄せ、脚の間に座らせた

「…生まれからでもいい、聞かせて」

後ろからAを抱きすくめドフラミンゴは口を開いた




ﾄﾞﾌ「おれは、おれ達は

"天竜人"だった」

「…!!?天竜人…だった?」

Aを後ろから抱きすくめたのは自分の表情を見せない為だ

Aは困惑の表情を浮かべる

今、自分を抱きすくめている男が元天竜人だとは信じがたかった


ﾄﾞﾌ「だが…おれ達は天地マリージョアから堕ちた…」

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