Story434 ページ22
ロー サイド
「ロー、渡したいものがある」
そう言いサークルを張ると、コトリと軽い音を立て箱がAの手の上に現れた
古びた箱、それを閉じる革の紐もくたびれている
その箱が長い間おれに渡されるのを待っていたと感じるには充分だった
その箱を手渡される
「これにはコラソンの"声"が入ってる」
ﾛｰ「コラさんの"声"…!?」
どう言う事だ…?
「トーンダイアル…これをあの日、ローが自由になれたら渡してほしいと言われてずっと隠し持ってた
コラソンからの最後の贈り物」
ﾛｰ「…なんて入ってる?」
「さぁ、聞いた事はないからね…」
少し振ると中で固いものが動く音がする
「ロー…」
低い声がおれを呼んだ
「ローには謝らなければいけない事が沢山ある」
コツコツとヒールを鳴らし、窓へと向かっていく
その背中は、いつか見たクロゥの背中に重なった
「記憶を消してまでローを守りたかった
殺される為に生かされる未来を変えたくて…」
Aが窓を開けると部屋の中に雪が舞い込んでくる
「許してほしいなんて言わない
私は許されない事をした…でも」
振り返ったAの頬は涙で濡れていた
「これが歪んだ愛でも私なりの愛だった…!!
あの日から時が止まったみたいでずっと苦しかった…!!
近くにいるのに触れられる距離なのに伝えられなくて、心はずっとあの日のまま」
吹雪と揺れるカーテンにAは隠される
ﾛｰ「近くにいたのにおれはお前に気づけなかった」
おれの心だってあの日のまま…
憎しみの間に見え隠れする感情にずっと気づかないフリをしてきた
金色の目から溢れる涙を指で掬う
震える華奢な体をそっと抱き締める
こんなにも愛しい
伝わる体温が心地良かった
ﾛｰ「A…」
コイツを想って何年経ったのだろうか
お互いに口にする事のなかった、相手への想い
こんなも人を愛する事が苦しい事だったなんて、コイツを愛して初めて知った
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夜蝶-ﾔﾁﾙ- - ロー、と…結ばれなかった…。とても泣けました。夢主ちゃん、何故、人体実験なんてされないといけなかったの…？そんな事さえされなければ本当の寿命が来るまで生きれたのに……政府は正義じゃない、海賊の中にも正義はあるはず…人体実験なんて、していいはずないのに (2018年5月5日 22時) (
レス) id: 3344530ea6 (このIDを非表示/違反報告)
鬼狂 - ものすごく面白かったです!!とても感動しました！何回か泣いてしまいました…… (2017年5月30日 22時) (レス) id: 582303d8c6 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 多分2.3回位泣きました… (2016年11月14日 7時) (レス) id: 92d9b03921 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - とっても面白かったです！ 感動しました！ (2016年11月13日 20時) (レス) id: 92d9b03921 (このIDを非表示/違反報告)
Plum - ロー落ちの話を書いてください！ できれば、トリップ無しのルフィ達の義兄弟設定でお願いします！！ 無理にとは言いません。 注文が多いかも知れませんがお願いします。 (2016年10月2日 21時) (レス) id: 3a47bd74a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブラックパンサー | 作成日時：2016年3月25日 1時
