6：「…別に。てか大丈夫かよ…？」 ページ7
その場にいた全員が彼から目を離せなかった。
なぜなら、成宮がわずかながら口角をあげ柔らかな表情をみせたからだ。
「ホントかよ!?約束だぞ！？」
「…あぁ」
.
「わっ！？」
ドンッ
ある女子生徒が、ボールを避けようとして成宮に衝突した。
さすがに女子を殴りはしないだろうけど…
と思いつつ、心配していた。
「ごっ、ご、ごめんなさい!!!!」
大慌てで離れて謝り続ける彼女。
一年かな？
「…別に。てか大丈夫かよ…？」
「！はっ、はい!!」
予想外…。
「…？何で敬語??」
「な、なんとなくです！？」
「疑問符最後につけんなよ、オレが質問してんじゃん」
「ごめんなさい!!」
「…おう??」
「女子の扱い慣れてるみたいじゃん？」
「…あ、野球部の」
「覚えてたんだ？」
「まぁ…」
「たらし？」
「別に」
「…成宮はさ、野球嫌いなの？」
「……」
「だーっはっはっは！A！行くぞー!!」
「……帰る」
「…え？」
「…一也ｻﾝのクラスだけ教えろ」
「命令形で教えるわけないでしょ??」
次の瞬間、拳が飛んできた…
「！？っ…」
「もう一回だけ言ってやる…
一也ｻﾝのクラスどこだ」
彼の拳は俺には当たらなかったみたいだ。
「…2ｰB」
成宮は体育館を出ていった。
「亮介、何話してたんだ??」
「…野球好きか、って話し」
「それだけで…？」
確かにそれだけだ…
それだけが、あいつにとってはそれだけじゃなかったみたいだ。
それだけのこと。
何があったかはわからないけど、本当に野球嫌いなのかな、あいつ。
「あっ!!おいA〜!!」
沢村が成宮を追いかけていく。
「…」
「約束は！？」
「っ！……ん…ご、めん…」
「？A？」
沢村の問いかけに我に帰ったのか、
「……今度な」
それだけ言って、体育館を出ていった。
「わけありみたいだね…」
「だな…」
野球やめた理由は、多分誰にも話していないんだろうね…
7：「…それにお前、野球、まだやる気あるんだろ??」→←5：「つーか、お前が捕るの下手くそなのが悪いんだろ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くー(プロフ) - 希望さん» 感想本当にありがとうございます！読んでいただけですごく嬉しいです！ありがとうございます、更新がんばるのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年1月2日 1時) (
レス) id: ee305c7493 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - このお話面白いですね！続きがきになります！お話の中でも受験があると書いてありましたが、作者様のペースで更新頑張ってください！ (2016年12月29日 21時) (レス) id: f03acb2f00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くー | 作成日時：2016年6月14日 22時
