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『…ひょっとして今私ナンパされてます?』
「残念ながら。けど俺君の顔なんか見たことあるんだよね〜」
「昔東京住んでたりした?」
『…住んだことないですし東京に異性の知り合いはいません』
「えー、じゃあ君芸能活動やってたとかある?」
『ないです』
『あっ』
…ひょっとして月バリの知識とか…?
中3の時、一回だけ月バリに載ったことがある。期待の新星として中学生が特集されたときに。
その時に“小さな巨人”という異名を付けられた。まあメディアが私に注目したのはそれだけでなく私が天才大型リベロ・一ノ瀬大河の妹だからなんだろうけど。
去年のことだからひょっとしたらそこで見て覚えていたのかもしれない。…でも女子の特集を男子が果たしてみるのか。
「どうした?」
…正直に言ってしまおうか。でも間違いだったら恥ずかしいし変にがっつかれるのも困る。がっつかれるかはわかんないけど。
『…いえ、なんでもないです』
そう不自然に言う私に黒尾さんは首を傾げた。
そろそろ気まずいから逃げてしまいたいと思った矢先、
「うちのマネになにか用ですか?」
と背後から声が聞こえてきた。
『大地さん!』
よかった、助かった。
「いえ、ちょっと話してただけですよ」
「今日は宜しくお願いします」
黒尾さんは胡散臭い笑顔を浮かべて大地さんに手を差し出す。
「こちらこそ宜しくお願いします」
大地さんも笑顔で手を取る。
…二人は少しの間ただニコニコしながらお互いの手を握っていた。
怖っ
なんかお互いにあ、コイツ食えないタイプの奴だとか思ってそう。
そして手を離した後大地さんは私の方を見て
「大丈夫か?なにかされてないか?」
と聞いてくれた。
…絶対大地さん同級生の女の子からモテてるだろうな。
『はい!大丈夫です』
私がそういうと大地さんは一瞬安心したような顔をして、真剣な顔になった。
「行くぞ」
音駒高校対烏野高校
因縁の再戦
開始
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しあん(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!うれしいです!なるべく早く更新できるように頑張ります! (3月21日 23時) (レス) id: ae9da4da0a (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月21日 20時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しあん | 作成日時:2024年3月10日 20時