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その日の夜部屋で勉強していると携帯が鳴った。
見てみると幼馴染である山口忠からだった。
『もしもし?』
「わからない問題があるんだけど教えてくれない?」
『良いよ、部屋行っても良い?』
「うん、来て欲しい!」
『わかった』
電話を切りベランダへ出る。
そして私の家のベランダから忠の家のベランダへ飛び移った。
家が隣同士だからベランダ間の距離もほぼなく私たちはいつもこうやってお互いの家を行き来している。
「A久しぶり!」
忠の部屋へ入ると笑顔全開の忠がいた。
『久しぶり忠』
私も思わず笑みがこぼれる。
お互い部活で忙しかったため最近はあまり会えていなかった。
『そういえば分かんないのって?』
「あ、そうそう、数学でこれが分かんなくてさ」
『あー、これはこの公式使ってこうしたら良いよ』
「あ!わかった!ありがとうA!」
『いえいえ』
満面の笑みでお礼を言われ私も思わず笑みが出る。
「そういえばA高校どこ行くの?新山女子とか?」
『ううん、烏野の進学コース受けようかなって思ってる』
そういうと忠は目を丸くする。
「バレーは?続けないの?」
『うん、私の身長じゃ上を目指すのは難しいからね、今が辞めどきかなって思って。』
「、そっか」
何か察してくれたのだろう。それ以上のことを忠は聞いてこなかった。
忠はいっつも私の話を嫌な顔一つせず聞いてくれていた。今日は175CMにやられたーとか後輩が私より背高いーとか。
『いやー、忠が幼馴染でよかったよ』
「急にどうしたの」
『いつもありがとうってこと!』
「?どういたしまして?」
忠は訳が分からないという顔をしているが心優しい忠は私の自慢の幼馴染だ。
「そういえば、時間大丈夫?」
そういわれ時計を見てみると7時をまわっていた。
『あ、そろそろご飯かも』
「わかった、今日教えてくれてありがとう!」
『いえいえ、勉強頑張ろうね』
「うん!」
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しあん(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!うれしいです!なるべく早く更新できるように頑張ります! (3月21日 23時) (レス) id: ae9da4da0a (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月21日 20時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しあん | 作成日時:2024年3月10日 20時