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「カバー!!」
「オーライ!」


…スガさん誰に上げるんだろう。
ボールは乱れているから速攻を使うのは影山と日向でもなきゃ難しい。
レフトからのオープンが確実だと思う。
…だけどもう一回旭さんに上げてブロックされてしまったら、と考えると多分スガさんは上げにくい。


なんて思っていると

「菅原さん!!」

と影山の声が聞こえてくる。

「もう一回!!!決まるまで!!!」


影山ドSだな…。
心の中で苦笑する。

スガさんはまだ誰にトスを上げるか迷っているようだ。

スガさんは後衛の嶋田さんをちらっと見る。
嶋田さんはバックアタックを打てる体制だ。

「嶋田さ」

スガさんが言いかけた瞬間

「スガアーーーッ!!!」
「もう一本!!!」

と旭さんがトスを呼んだ。


『トス呼んだ…!!』


「旭…!!」

スガさんはネットから少し離した高めのトスをあげる。
…きっと旭さんの得意なトスなんだろう。


そして旭さんは十分に助走をし、

飛んだ。




ガガガンッ



鈍い音が体育館に響き渡る。



旭さんの打ったスパイクは月島君と影山の腕を吹っ飛ばした。




選手はコートの中で独りで戦っているのではない。
何度壁にブチ当たろうとも___打ち切る。
打ち切ってこそエース。



やっぱり、すごい。かっこいい。

 

「ナイス!!ナイス旭っ!西谷もっ!」

「…お前らも…ナイストス…スガ。西谷も…ナイスレシーブ」

そう旭さんが言うとスガさんと西谷さんは嬉しそうに笑う。






「後ろにはちゃんと仲間が居るのだとわかっているかどうかで気持ちは全然違うもんさ」

鳥養コーチが武田先生にそう言っているのが耳に入ってくる。

やっぱりチームって、バレーって、素敵だな。





その後、調子を戻した旭さんを中心に町内会チームはちゃくちゃくと点を取っていき、第一セットは町内会チームがセットポイントまで来た。


そして最後に旭さんのスパイクが決まって町内会チームがセットを取った。

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しあん(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!うれしいです!なるべく早く更新できるように頑張ります! (3月21日 23時) (レス) id: ae9da4da0a (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月21日 20時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しあん | 作成日時:2024年3月10日 20時

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