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(東峰side)
大地が去った後、とりあえずこの場から離れようと思って方向転換すると渡り廊下にいた女子と目が合う。
…めっちゃ見てくる。
…なんで?
なんて思っているとその女子は俺に近づき
『…”アサヒ”さんですか?』
なんて聞いてくる。…最近多いなこういうの。
「うん。そうだよ。どうかしたの?」
『一年の一ノ瀬Aって言います。男バレのマネージャーやってます、!』
そういえばスガがマネ一人増えたって言ってたな。
小柄で可愛い。
こんな可愛い子がマネになってあいつ等嬉しかっただろうな。田中と西谷がバカ騒ぎしているのが簡単に思い浮かぶ。
『えっと、日向とか菅原さんとかから旭さんのこと聞きました。』
「…そうなんだ。」
…スガの奴一体どこまでしゃべったんだろう。
『…同じなんです!私も!』
「!」
『中学最後の試合でブロックに捕まりまくって、ブロックを打ち抜くイメージが全然見えなくなりました。…だから私はバレーを辞めました。今は潔子先輩に誘われてマネージャーやってますけど。』
「…。」
『辞めたことに対して後悔はしていませんし、自分の選択が間違ったと思ったことはありません。
……烏野の皆さん見てたら私もバレーしたくてウズウズすることはありますけど…。』
彼女は少し笑ってそういう。
『…私はやめた人間だし”旭”さんではないので”戻ってきてください”なんて言う資格ないですし、言うつもりもありません。
…でも自分が後悔しない選択をしてほしいです。…後悔してほしくないです。』
「…!」
『後輩でチビで女のくせに生意気言ってすみません!』
「大丈夫だよ。」
『!って時間やばい!すみません失礼します!』
そう言うと一ノ瀬さんはあわただしく体育館へと走る。
『あ!』
体育館の入り口の手前で一ノ瀬さんは何かを思い出したようにこっちに振り向く。
『旭さんって西光台の東峰ですよね!?私、旭さんのスパイクとスパイクフォーム、力強くて好きです!!』
「!!」
彼女は飛び切りの笑顔でそう言った。
そして今度こそ体育館の中へと入っていった。
「…バレーがまだ好きかもしれないなら戻ってくる理由は十分。…自分が後悔しない選択を。……か」
―――――――
しあんです!
夢主紹介を少し付け加えたので、もしよかったらもう一度見てください!
私が喜びます笑
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しあん(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!うれしいです!なるべく早く更新できるように頑張ります! (3月21日 23時) (レス) id: ae9da4da0a (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月21日 20時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しあん | 作成日時:2024年3月10日 20時