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『…げ』
後ろを振り向いてみると日向が田中さんのズボンに嘔吐していた。
田中さんの「バス止めてえええ‼」という叫びによりバスが止められる。
バスが止められたと同時に日向たちのところへ向かう。
『田中さん、日向、大丈夫ですか??』
「…これなんとかしてくれ」
田中さんは自分の嘔吐物で汚れたズボンを指さして言う。
日向を見てみると顔面蒼白だ。
『田中さん、着替えるものありますか?ハーフパンツとか』
「おう…あるぜ…」
『ではとりあえずそのズボン脱いで着替えてください。
潔子先輩、袋ありますか?』
「うん、あるよ。何枚必要?」
『三枚ぐらいあると助かります』
「わかった、はい」
『ありがとうございます!』
袋を田中さんに渡す。田中さんの方は何とかなりそうだ。
問題は日向。
日向を見ていると顔面蒼白だ。
練習試合のメンバー、ポジションが発表されたときからずっと緊張していてなにかやらかすかもなと思っていたがここまでとは…。
『日向、とりあえず口拭いて』
タオルを渡すとげっそりとした顔で拭いてくれた。
『それと、うがいしに行こう。口の中に嘔吐物が残ったままなの気持ち悪いでしょ。』
「…うん。」
『すみません、日向にうがいさせに行ってきます』
そう大地さんに伝えバスをおり、近くのトイレに日向を連れていく。
『日向大丈夫?』
トイレから戻ってきた日向にそう声をかける。
「おう…。ちょっとはましになった…。色々…ありがとうな。」
ましにはなったというがまだげっそりしている。
ふらふらしている日向を支えながらバスへと戻る。
そして日向が落ち着くまでバスを止め、少し休むことになった。
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しあん(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!うれしいです!なるべく早く更新できるように頑張ります! (3月21日 23時) (レス) id: ae9da4da0a (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月21日 20時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しあん | 作成日時:2024年3月10日 20時