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迷子になってから30分。

早く帰りたくて不安な気持ち80%と、新しい場所に来てわくわくする気持ちが60%くらい。合わせて100にならない時だってある。


とりあえず真っ直ぐ歩いていると、段々人気のない所に来たような気がする。





「A……?」



「ん?」




名前を呼ばれたことに驚きつつも、自分を知っている人だ、という喜びを交えた顔で振り返った。
顔を見て、よく知った人間だと認識した瞬間、安堵した。

相変わらずのリーゼントと厚い胸板。




「智司くん!」




幼なじみの彼の元へ足を進める。よかった、これで家に帰れる。
そして良きことに。いつも智司くんの隣にいる相良くんがいない。

本音を言うと、相良くんのことが苦手だ。とっっても。なぜなら、三橋くん伊藤くんと開久が喧嘩した時、まあ色々あって相良くんに殴られ蹴られの私。

私も殴り返したし、なにより三橋くんが倒してくれたからスカッとはしてる訳だけど。

あれ以来、嫌いというか苦手というかトラウマ?





「何してんだお前、こんなとこで」




「迷子になって帰れなかったの。いいとこに来てくれたよ智司くん。一緒に帰ろう」




「そこそこ方向音痴なんだから1人で知らねえ場所に来んなって言ったろ」




「ごめんごめん」




こんなに優しい幼なじみを持ってて嬉しいよ、と付け足した。そしたらもう何十年の付き合いだからこんなお世辞はきかないみたいで。





「……三橋が記憶喪失だって聞いたが、大丈夫なのか」



「あ、それね、間違って広まってるみたい。三橋くん前と全然変わってないから。なんかツッパリたちが集まって倒そうとか考えてるみたいだけど、きっと返り討ちに合うと思うよ」



「別に三橋の心配なんかしねえよ。お前だ、A」




「えっ!私?平気だよ、全然!」




「何年お前に付き合ってきたと思ってんだ、なんかあったんだろ」






いつの間にそんなに成長してたの智司くん。私は驚きだよ。
どこか変なとこがあったかなあ、ってさっきまでの会話を反芻するけど思い当たらず。


幼なじみって怖い、そう思った。

それに、普通に智司くんの目力がすごくて白状する結果になった。

「三橋くん、私の事だけ忘れてるの」そう言えば、私以上にショックを受けたような怒ったような、悲しそうな顔するからさ。

なんだか私まで泣きそうだよ、智司くん。





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ミカ(プロフ) - 美彩さん» 初めまして!ありがとうございます、更新は遅いですが頑張ります! (2019年8月2日 23時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 枕崎さん» そのお言葉だけで嬉しいです。まさか自分の作品を読んでくださってる方の中にこんなにも優しい人がいるとは思いませんでした、ありがとうございます。ゆっくりとなりますが、また更新をお楽しみにしていただけると嬉しいです! (2019年8月2日 23時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)
美彩 - 続きがすごく楽しみです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月2日 7時) (レス) id: c78fd194e0 (このIDを非表示/違反報告)
枕崎(プロフ) - 謝らないでください。まず更新して頂けることが私からすると嬉しいことなのです。作者様のペースで無理のない程度でお願い致します。私こそこんなコメントで頑張ろうだなんて思っていただけるのは幸いです。これからも応援しています。 (2019年7月29日 5時) (レス) id: 8e8712b35b (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 枕崎さん» 初めまして!更新が遅くてすみません。そして素敵なお言葉をありがとうございます!そんな風に言っていただけると頑張ろうと気力が湧いてきます!また遅くなりますがちまちまと更新していくのでよろしくお願いします! (2019年7月28日 14時) (レス) id: 2be407660d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカ | 作成日時:2019年2月27日 0時

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