駅歩いてただけでAPTX4869飲まされることある？【名探偵コナン】

・.17話.・ ページ17

次に起きたのは何処かの部屋だった


ドアは鍵がかかっている


さっきの男達もいない


今のうち連絡を…


と思ったがスマホは工藤邸だ


じゃあ…これに望みをかけるか


私はポケットから黒い小指サイズの機械を出した


そう、つまり盗聴器


安室さんとの唯一の連絡手段ってわけさ！


…違うけど


まぁあっちが私にくれた(付けた)んだから


どう利用しようが私の勝手、だよね


はー安室さん推しで良かった！


つけられたのが違う人だったら捨てるとこだったよ〜


さぁ、でもこれに話しかけたら私がただの小学生じゃないということがバレるじゃん？


でもさ？車の中の会話もしかしたら聞いてるかもじゃん？


だから私はしばらく待つことにした


あー…フラフラする



私は待っている間寝ていたようで


未だに現状は変わらない


倉庫のような所で1人ぽつり


安室さん？


いつ来るのかな？


…流石に盗聴器だけじゃ分からないか


どうせならGPSも付けとけばいいのに


いやまぁ家知ってるから意味無いのか


『ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ』


水…せめて水飲みたいんだけど…


倉庫のダンボールを探していると大量の水と空瓶


そして色んな種類のお酒を見つけた


もしかしてここって何処かのバーの倉庫だったりする？


熱で鼻が効いてないから分からなかった


私は水を拝借ししばらくダンボールの中を漁っていた



ｶﾞﾁｬｯ


「お、おい！ガキが居ねぇぞ！」


「は？！んなわけ！」


「ぜってー何処かに居るって！」


ドア付近のダンボールに隠れて30分くらい経った頃


男達が部屋に入ってきた


必死に私を探している間にダンボールを脱ぎ捨てて


私は部屋を出ることに成功した


廊下を走ると階段を見つけたので登ろうとすると


男達の声が聞こえてくる


とりあえず一か八か何処かの部屋に入ろう…！





「お嬢ちゃーん！出ておいでー！」



「おーい！悪いことしないよー！」



『ｯ…』





これはもう──────





ﾌﾞﾁｯ



私は盗聴器を潰した



ﾊﾞﾝｯ



『！！』


「お前！」


「お、おいどういう事だ」


「なんで」


「何でまだ出勤前なのに女が？！」


『…』


ここがバーで助かったよ


まさか運良く入った部屋がロッカールームで、制服もあり


倉庫で珍しいお酒、白乾児(パイカル)を見つけるなんて…


久しぶりに元の姿に戻ったよ


さぁ、人生をかけた演技でも始めようか

.・18話・.→←.・16話・.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す