拒絶 ページ22
炭治郎視点
A「………」
炭治郎「A?何か心当たりとか……」
俺がそう言いかけた時、Aからは強い拒絶の匂いがした。
それまで穏やかで心地よい匂いがしていたというのに…。
A「…知らない」
それは僅かに怒りが籠っているように聞こえた。
俺を真っ直ぐに射抜く撫子色の瞳。
はっきりとした怒りと拒絶。
Aの瞳には確かにそれが浮かんでいた。
伊之助「ああ!?お前、本当は何か知ってるんじゃねえか!?」
伊之助はAの雰囲気で何かを感じ取ったんだろう。
伊之助は屋根から飛び降りてAに掴みかかった。
炭治郎「やめろ伊之助!」
伊之助の手を無理矢理離させる。
A「……例え、知ってたとしても、あなた達には絶対、教えない」
怒ってるのに、何処か静謐な雰囲気を纏うA。
決して教えないという強い決意。
宇髄「どうして教えられない」
A「………」
炭治郎「A。これは大勢の人の命に関わってくる事なんだ。何かを知ってるなら正直に教えて欲しい」
教えて欲しい。教えてくれと。
俺は頭を下げた。
けれど、俺の耳に入ってきたのは。
A「……私は、大勢の人の命よりも、あの人の。私を、誰よりも見てくれたあの人を優先する」
そんなかたくて冷たい声だった。
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桜餅🍎🍡🐾🐼 - 初コメですが、ずっと読ませて貰ってました!予想外の結末でしたが、凄く面白くて、自分の中でも色々想像してしまいました(〃ω〃) (3月28日 23時) (レス) @page37 id: ad99f89c7d (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - 完結お疲れ様でした、主人公さんが幸せになれて本当に良かったです…!素敵な作品をありがとうございました。 (3月26日 22時) (レス) id: df107beb4b (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (3月20日 13時) (レス) @page29 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuna - がんばってください!! (11月25日 18時) (レス) id: 41e2acbfbe (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すき。、。 (11月23日 10時) (レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しいな | 作成日時:2023年2月26日 19時