金髪の新人 ページ11
ベベンべべべン!
迫力に満ちた三味線の音が京極屋で響いていた。
「凄い迫力のある演奏ね……」
「新人の…善子ちゃんだっけ」
遊女たちは奇抜な髪色・金髪の善子という新人を見ている。
若干、引いた目で。
傍観している遊女の中には美与とAの姿もあった。
美与「ねぇ、Aちゃん。あの善子ちゃんって子の演奏凄くない?」
A「………変わった髪色」
そして、全く噛み合わない会話。
いや、会話と言えるような物でもないのかもしれない。
美与「あの子、絶対音感を持ってるんだって!凄いね!
顔は…かなり不細工だけど」
美与の善子に対する評価は褒めているようで貶しているような物だった。
Aはそんな美与の失礼な言葉には反応せず、少し冷めた瞳で善子を見ていた。
何故ならAは善子の三味線を少し五月蝿いと感じていたからだ。
「あの子は絶対のし上がるね。私には分かるよ」
「でも、蕨姫花魁とはあんまり会わない方がいいかもね」
遊女の見つめる先には三味線を黙々と演奏する善子の姿がある。
期待、尊敬、心配。
彼女達の視線に含まれた感情はそれぞれだ。
A「………変わった髪色」
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桜餅🍎🍡🐾🐼 - 初コメですが、ずっと読ませて貰ってました!予想外の結末でしたが、凄く面白くて、自分の中でも色々想像してしまいました(〃ω〃) (3月28日 23時) (レス) @page37 id: ad99f89c7d (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - 完結お疲れ様でした、主人公さんが幸せになれて本当に良かったです…!素敵な作品をありがとうございました。 (3月26日 22時) (レス) id: df107beb4b (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (3月20日 13時) (レス) @page29 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuna - がんばってください!! (11月25日 18時) (レス) id: 41e2acbfbe (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すき。、。 (11月23日 10時) (レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しいな | 作成日時:2023年2月26日 19時