善子のゆくえは ページ20
炭治郎視点
炭治郎「Aは何処の店の子なんだ?京極屋の子なのか?」
A「………」
俺の問いかけに何も答えないAに尚も尋ねようとした時だった。
宇髄「善逸は来ない。お前達は花街を出ろ」
何処からともなく現れた宇髄さんがそう言った。
一体、何処から現れたんだ?匂いもしなかった…。
いや。それよりも。そんな事よりも。
善逸が来ないって…どういう事だ。
鬼に攫われたのか?
炭治郎「善逸が潜入してたのは…京極屋、でしたよね?」
Aがある事も忘れて俺はそう呟いた。
炭治郎「京極屋に行けば何か分かることがあるかもしれません」
宇髄「……あとは俺だけで対処する。ここにいる鬼が上弦だった場合、お前達には対処できない」
お前達は遊郭を出ろ。
宇髄さんの言葉が胸に刺さって痛かった。
俺にも、俺たちにも手伝わせて欲しい。
須磨さん達を助けるのを手伝わせて欲しい。
炭治郎「……遊女の人たちに聞き込みをしましょうよ宇髄さん。善逸やお嫁さん達の情報を聞けるかもしれない」
伊之助「そうだぞ祭りの神!ここにはしのぶの子分に似た奴もいるんだからな!」
はっ!伊之助の言葉に俺はAの存在を思い出した。
俺たちは一般人のAの前で色々と不思議な事を喋ってしまっている。
焦る俺を他所に宇髄さんと伊之助は話しを進める。
宇髄「しのぶの子分?…胡蝶の継子のことか?」
伊之助「そうだ!カナコ…?みたいな名前の奴に似てる奴だ!ほら。今もそこにいるぜ」
Aは京極屋の前で今も俺たちを見上げていた。
怪訝そうな表情のままで。
宇髄「お前は…。京極屋の遊女か?」
炭治郎「善逸を知らないか?」
宇髄「金髪の善子っていう名前で店に入ってるはずだ」
俺と宇髄さんの言葉にAの匂いがゆらりと揺れた。
金髪と善子という言葉に反応しているのは明らかだった。
心当たりがあるのか?
A「知ってる。善子って子、知ってる…」
炭治郎「本当か!?」
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桜餅🍎🍡🐾🐼 - 初コメですが、ずっと読ませて貰ってました!予想外の結末でしたが、凄く面白くて、自分の中でも色々想像してしまいました(〃ω〃) (3月28日 23時) (レス) @page37 id: ad99f89c7d (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - 完結お疲れ様でした、主人公さんが幸せになれて本当に良かったです…!素敵な作品をありがとうございました。 (3月26日 22時) (レス) id: df107beb4b (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (3月20日 13時) (レス) @page29 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuna - がんばってください!! (11月25日 18時) (レス) id: 41e2acbfbe (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すき。、。 (11月23日 10時) (レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しいな | 作成日時:2023年2月26日 19時