物語27 ページ31
その一言は、2人の行動を肯定するもので、
同時に賞賛するものだった
それを聞いた瞬間、
ｼﾝ「うわぁぁあああん！！」
ｷﾞﾘｰ「ねぇさん…っねぇさん！！」
2人の瞳から大粒の涙が流れ落ちた
「なぁ、ギリー。お前は自分を裏切り者だ、何ぞというが俺はお前に裏切られた覚えはねぇぞ。お前はただ、俺の事を信じて助けを求めただけじゃぁねぇか…
お前がもし、本当に曲芸団をやめたいってんなら、止めはしねぇさ。お前の人生だ。
が、今はそうじゃねぇだろぃ。お前はここに居りゃいい。お前の帰る場所は俺の居るとこだろ？」
ナミの話を聞くに、あの時坊の命を救うには俺を呼ぶことしかなかった。
ギリーは自分の命を優先したんじゃない。坊の命を優先したんだ。
俺を呼んでも、俺はきっとやられずに坊を助けてくれる、そう俺の事を信じてくれたんだ
ギリーはクシャクシャの顔をさらに歪めて
ｷﾞﾘｰ「はい！！！」
と返事をした
ギリーの隣では、坊が必死に涙を拭い流すまいとしている
チラチラとゾロの顔を見ているのが分かる
「坊、お前はちぃと勘違いしてんなぁ…お前が何で男だから泣いちゃいけないのか、とゾロに聞いた時、ゾロは“小さい事で泣くのはいけない”と言わなかったか？」
俺が聞くと坊は少し考えて
ｼﾝ「言ってた…」
と小さい声で言った
「だろ？小せぇことでいちいち泣くのは確かに男らしくねぇ。敵と対峙して怖いと泣くのもだ。だが、どうしようもなく悔しい時や辛い時、そして人のために流す涙は弱さの象徴じゃぁねぇ。次へ進むための準備さ。お前が今泣いてるのは、ガイアスが怖かったからかい？」
ｼﾝ「違う！」
涙で濡れている瞳が、強く否定をする
ゾロの口角が少し上がったのが見えた
「じゃあ、何でい」
優しく坊の頭を撫でるとボロボロと我慢していた涙が流れ落ちる
ｼﾝ「ねぇちゃんの事、守れなかったから…っ」
その答えにフッと笑いをこぼした
「なら今回の事を生かせ、お前はその分強くなる」
コクンと強く頷く坊を見て、
もう1度ギリーと坊を強く抱きしめる
「ギリーも坊も、いつかはここを出て自分達で生きていく時が来るのかもなァ…けど、そん時までは俺にお前らを守らせちゃァくれねぇかい？」
うちの曲芸団は結婚したり、また海賊や山賊に戻ったりする奴が大半だ。だから2人もここを出ていくかもしれない
俺の言葉に２人は大きく頷いたが…
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issa(プロフ) - ゆきゆきさん» ありがとうございます(^^)頑張ります！ (2017年8月14日 17時) (
レス) id: b067209763 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきゆき - とてもおもしろいです！！更新頑張って下さい！ (2017年8月13日 21時) (レス) id: ae853b8746 (このIDを非表示/違反報告)
issa(プロフ) - 猫又さん» 一応毎日1話以上は更新することを心がけてます… (2017年7月11日 15時) (レス) id: 066804ce4c (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - 質問です。 更新する日は決まってますか？ (2017年7月11日 10時) (レス) id: d6cba85abb (このIDを非表示/違反報告)
issa(プロフ) - 猫又さん» ありがとうございます！そう言って貰えるととても嬉しいです！ (2017年7月11日 6時) (レス) id: 8dc81487e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：issa | 作成日時：2017年6月21日 21時
