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顔をしかめられる。
その表情にも声にも偽りはなさそうだった。
あれぇ！？
『じゃあなんで追いかけ…』
「そりゃガキがこんなとこうろついてたら危ねーからだろうが」
つまり、ガルゴはマーブルを襲う気なんてまったくなくて。
マーブルは俺にびっくりして逃げただけで。
別に、俺が来なくても狩りなんてされなかったし。
むしろ稀少種同士、なんの問題もなくて。
俺、マーブルを怖がらせただけか。
『なんだ…』
へなへなと座り込む。
ああ、なんだ。
なんて無駄な労力。まさに徒労。
『ハハ…』
――徒労で良かった。
勘違いならそれでいいんだ。
犯罪なんてないならそれで。
『ごめんな、マーブル』
人間、怖がってたのに。
勘違いで追いかけちゃって。
近づいて、ごめんな。
あとはガルゴに任せよう。
そう思って、立ち上がろうとした。
したのだが、くんっと服の裾を引かれる。
『え…』
引いたのはマーブルだった。
「逃げて、ごめんなさい」
少年はまだ少しびくついている。
本当は俺に近づくのも怖いのだろう。
俺が人間だから。稀少種じゃないから。
「でも、守ろうとしてくれたのは…ありがとう、A」
そう言って、微かに笑った。
笑ってくれた。
勘違いで勝手に来ただけなのに。
俺、一人で空回りしてただけなのに。
なんだか胸がいっぱいになった。
『マーブル…』
うまく言葉にはできない。
できないから、笑顔を返しておいた。
人間、じゃなくて。Aと呼んでくれてありがとうなんて。
口に出すのは大仰だしな。
「で、対策課はいつ来るんだ」
ガルゴの言葉に我に返る。
『あ、悪ぃ、それハッタリだったんだわ…呼んですらいねぇよ』
「はぁ？」
『いちいち凄むなよ怖ぇんだよ！』
「お前、何の策もなしに飛び込んできたのか？ 狩りだと思ってた場面に？」
『だっ…てしょうがねーだろ！ 必死だったし』
「馬鹿野郎、俺だったからいいものの下手すりゃ死ぬぞ馬鹿が」
『二回言うな』
「A」
真剣な声で名前を呼ばれ、顔を上げる。
ガルゴはひたと俺を見据えていた。
「今回の件、お前の気持ちはありがてぇが。次からは気持ちだけにしておくんだな」
次は死ぬぞ。
きっぱりと言い切られる。
『でもよ』
言いかけたら頭をはたかれた。
「見過ごせと言ってんじゃねぇ。無理すんなってことだ。何のための対策課だ馬鹿」
「本当にな。馬鹿は嫌いではないが死ぬほどの馬鹿は考え物だぞ」
『ダブルでうっせぇな…って誰だよお前は！！』
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満月もなか(プロフ) - ミドリさん» こんな兄貴が欲しい（*´∀`*）原作での再登場が待ち遠しいですｗ (2014年4月6日 5時) (
レス) id: 4ee75b096c (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - 満月もなかさん» フー!!( ☆∀☆)かっきょいいゼ兄貴 (2014年4月5日 10時) (レス) id: bbb6656106 (このIDを非表示/違反報告)
満月もなか(プロフ) - ミドリさん» 兄貴は絶対悪いこと本気で止めてくれるタイプですよね…！きゃー兄貴かっこいい！！(*´∀`*) (2014年4月5日 7時) (レス) id: 4ee75b096c (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - 満月もなかさん» いえいえ!兄貴がやさしぃよ!!(*´∀｀)きゃー!!かっきょいい!!( ☆∀☆) (2014年4月3日 21時) (レス) id: bbb6656106 (このIDを非表示/違反報告)
満月もなか(プロフ) - ミドリさん» そうなんですよミラの夢書きたくて！一般市民な男夢主だったんですけど名前変換を入れる場所がなかったｗ ふおぉ嬉しいお言葉ありがとうございます！(*´∀`) (2014年4月3日 4時) (携帯から) (レス) id: 86c3fb12ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：満月もなか | 作成日時：2014年4月1日 13時
