442《Chinen》 ページ49
宏太から連絡があった
有「…知念、行こっか」
知「…ん」
お母さんと和解できなかったって
オンディーナが殺してしまったって
だけど…
彼を恨んではいないから責めないでって
宏太に言われた通りの建物の中に入ると、
そこには宏太の他に涙を流して眠っているオンディーナと倒れた薮田さんがいた
知「…宏太」
薮「知念、こいつ頼んでいい？」
オンディーナを大貴の背中に乗せ、宏太の方を見る
宏太は動かないお母さんを優しく、どこか悲しい目で見ていた
そしてそっと体勢や身嗜みを整えて手を合わせた
薮「…今までお疲れ様でした」
伝わらなかった宏太の思い
だけど宏太はニコッと笑って
薮「帰ろっか」
なんて言う
きっと悔しいはずなのに
きっと悲しいはずなのに
彼はその気持ちを隠して
僕達に笑いかけてくれる
でもそれが僕達の胸をキュッと締め付ける
有「別に…泣いたっていいんじゃない？」
薮「え…？」
有「たった一人の血の繋がった家族だったんだから。最後にきちんとお別れしなよ」
薮「でも…」
知「僕達は先に行ってるからさ。A達の車に乗って帰ってきな。
…帰って後悔なんてしたら許さないからね」
薮「…ん、ありがと」
僕達ができるのはこれくらい
大貴と一緒にそこを後にすれば、微かに宏太が泣いている声がきこえた
これが宏太が涙を流した最初で最後の家族との時間
・
・
・
有「…なぁ」
知「なに」
有「知念だったらさ…自分を殺そうとした母親を最後まで愛せる？」
知「…さぁ、どーだろ」
有「…あれが本当の家族愛ってやつなのかな？」
知「わかんないよ。宏太の気持ちは宏太しかわかんないから」
有「…だな」
知「だけど…宏太が最後までお母さんを愛してたのは確かだね」
有「…だな」
こっから家に着くまで一言も話さなかった
きっと大貴は家族のことを考えてたんじゃないかな
だって僕も考えてたから
大切な大切な、世界でたった一つの僕の家族ののとを
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祐莉 - こちらこそコメントありがとうございます！ これからも読むの楽しみにしてます！ (2019年8月11日 10時) (
レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 祐莉さん» 毎度コメントほんとうに嬉しいです！長くなってしまうため、質問の答えを最後に書いたのですがどうですかね？また分からないことがあったらバンバンコメントしちゃってください！語彙力がないので質問をいただけて本当に助かってます！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - かすたーどさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さってほんとに嬉しいです！これからも楽しませられるような物語を書いて行けるように精進します！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - オムライスさん» コメントありがとうございます！最近は更新が遅くなってきてしまって…すいません！これからもワクワクさせられるような物語を書いていきたいと思っているので、これからもよろしくお願いします！！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - りぃささん» コメントありがとうございます！この小説を好きと言って下さってとても嬉しいです！学校に行きたくないなぁ…って思う時に学校の事を書いて不満をぶつけてみたりしてますwこれからも頑張っていくのでよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2019年5月3日 0時
