406《Yamada》 ページ13
山「…んで？」
伊「ん？」
山「なんで俺を連れ出したわけ？」
伊野ちゃんは前を向いたまま微笑んだ
伊「山田を連れてきたい場所があんの」
山「別に今日じゃなくても…」
そう言うと、伊野ちゃんは顔色ひとつ変えずにブレーキを踏んだ
赤信号だ
伊「…たぶんだけど、山田はついこの間までの俺とまったく同じこと考えてるんじゃないかと思ってる」
山「…なんだよそれ」
俺が笑いながら言ったけど
伊野ちゃんは真顔で前だけを見ている
山「別に悩んでなんかないし…」
伊「俺、山田が悩んでるなんて一言も言ってないけど？」
やっぱり伊野ちゃんにはかなわない
ただそう思った
山「…なあ」
伊「ん？」
山「俺らは…なんのために生きてんのかな？」
信号が青に変わり、車が静かに動き出す
山「俺は…Aを守るために生きてきた。
だけど俺はAを守れなかった。
俺の生きる意味が…わかんねぇんだ」
俺の声だけが車の中に響いた
・
・
・
伊「着いたよ、」
数十分の静寂の中、着いたのはどこかの駐車場
山「ここは…？」
伊「俺の大切な場所」
そう言うと伊野ちゃんは車から降りてどこかへ向かった
俺も急いでその後をついて行く
山「…なぁ、どこ行くんだよ」
伊「秘密。黙ってついてくればいいの」
そう言われて黙ってついて行くこと10分
伊「…着いた」
山「ここ…」
着いたのは…伊野ちゃんと俺が仲間になった場所
7年前に初めて仲間が出来たこの場所…
伊「ほら、こっち」
山「なんでこんなとこ…」
伊「大切な場所だから」
“大切な場所”
その言葉に嬉しさを感じてる自分がいる
俺はそんな自分を隠して伊野ちゃんの隣にこしかけた
伊「山田、覚えてる？」
山「…もう7年も一緒にいるんだな」
伊「…あの時のここにいた俺には、生きる意味なんてなかった」
山「…」
伊「でも俺は今ここにいる。山田と一緒に」
伊野ちゃんの言いたいことがわからず、耳を必死にかたむける
伊「なんのために生きているのかわからない…
そう山田は言っよね」
山「…あぁ、」
伊「なんのために生きていくのか、答えなんてなくていいんじゃないかな？」
山「え…」
伊「大切な人が隣にいたら…それでいいんじゃない？
守りたい人を命をかけて守る。
大切な人を笑顔にする。
悲しみは分け合って支えてあげる。
それだけでいいんじゃない？」
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祐莉 - こちらこそコメントありがとうございます！ これからも読むの楽しみにしてます！ (2019年8月11日 10時) (
レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 祐莉さん» 毎度コメントほんとうに嬉しいです！長くなってしまうため、質問の答えを最後に書いたのですがどうですかね？また分からないことがあったらバンバンコメントしちゃってください！語彙力がないので質問をいただけて本当に助かってます！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - かすたーどさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さってほんとに嬉しいです！これからも楽しませられるような物語を書いて行けるように精進します！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - オムライスさん» コメントありがとうございます！最近は更新が遅くなってきてしまって…すいません！これからもワクワクさせられるような物語を書いていきたいと思っているので、これからもよろしくお願いします！！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - りぃささん» コメントありがとうございます！この小説を好きと言って下さってとても嬉しいです！学校に行きたくないなぁ…って思う時に学校の事を書いて不満をぶつけてみたりしてますwこれからも頑張っていくのでよろしくお願いします！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: d8d4cea178 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2019年5月3日 0時
