broken emotion VI

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有「ただいまー！」


そう大ちゃんが叫ぶと、それにつられたように光さんがリビングから顔を出した


八「大ちゃん、おかえり」


いつもだったらうるさいって怒るのに

今日は怒らない

きっと、光さんが言った“おかえり”は

いつもの大ちゃんに戻ってきた事に”おかえり"って言ったのかな、なんて思う


八「てっきりお昼食べて来んのかと思った」

伊「光のごはんが食べたかったから帰ってきた〜」


そんな適当なことを慧くんがいうと、光さんは笑ってキッチンへ向かった

リビングに行くと、ゲーム機を持ったままソファで寝てる侑李がいた

ゲーム機の画面には『Win』と表示されている


「侑李、ただいま」

知「ん…？A…？」

山「ゲームやりながら寝てるって…」

知「うるさいな…おかえりなさい、A｣


ゲームの電源を切ってうるさい大ちゃんに視線を向ける侑李

大ちゃんはその視線に気がつくと、駆け寄ってきた


有「知念！これ！俺が選んだの！」

知「大貴…いつも通りになったのは嬉しいけどやっぱりうるさい」


毒を吐きつつも、大ちゃんの言葉に耳を傾ける侑李の顔はいつもよりご機嫌で

大ちゃんは気づいてないかもしれないけど楽しそうだ


知「で、何買ってきたの」

有「えっとね、Aちゃんの服と靴と…あと、ジェラート食ってきた！」

知「え、僕もジェラート食べたかった」

有「残念！もう俺の胃の中！」

知「じゃあ取り出してやろうかな｣


中「なんか賑やかだと思ったら…みんな帰ってきてたんだね」

「あ、裕翔」



大ちゃんと侑李の会話を眺めていると、階段から裕翔が降りてきた

手には1冊の分厚い参考書


「ただいま」

中「おかえり」

「それ、読んでたの？」

中「うん、わかんない所があったから伊野ちゃんに聞こうと思って」

伊「俺？」

中「伊野ちゃん理系でしょ？」

伊「んーまあね、どこわかんないの？」


テクテクと慧くんの方に行った裕翔

それと同時に私は光さんに料理を運ぶように言われた


有「あ！今日のお昼何！？」

八「仕方ないからオムライス」


コトンコトンと並べられた6つのオムライス

ソースの味はトマト、デミグラス、チーズの3種類

各々好きなソースの席についていく


有「俺デミグラス！」

知「僕も」

伊「俺トマト〜」

八「Aちゃんは？」

山「俺チーズ」

八「Aちゃんに聞いたんだけど」


いつも通りの会話が今日のお昼にまた飛び交う

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