40 ページ41
?「だ…れ… 」
「私は…Aです」
?「僕を殴りに来たの…?」
「ううん、違う」
?「じゃあ、怒りにきたの?」
「理由もなしに怒ったりしないよ」
…どうすればいいんだろう
「お名前聞いてもいい?」
男の子は黙ったまま首を横に振った
そうだよね
いきなり怖いよね
「私が…怖いよね」
「わかるよ
私も最初は怖かった」
?「こわ…かっ…た?」
「お母さんがね…
私もその手首の跡あったよ
同じだね」
?「同じ…」
「これは私の独り言ね…?
お母さん、お父さんがいた時は優しかったな
お父さんが死んじゃって
お母さんが変わっちゃって
怖かった
だけどだんだん怖さがなくなって
なんも何も感じられなくなっちゃった
だけど今は少し楽しいって思う
あの人たちはいい人たちだった
私はこれからが楽しみ」
?「…奏」
「かな…で?」
?「僕…の、名前」
「奏くん」
奏「うん」
するとドアの影からひょっこりと誰かが顔を覗かせた
伊「…」
「大丈夫だよね、奏くん」
奏「…うん」
私の服の裾をぎゅっと握って震えてる奏くん
伊「…ご飯食べないと死んじゃうよ」
彼なりの優しさなのかな?
208人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Alice | 作成日時:2018年6月29日 22時