9匹目 ページ9
手を引かれた先は、この前に訪れた浜辺だった。
cn「きょーさんが、Aちゃんが此処に来てたって言ってたから、連れてきちゃった」
『きょーさんと知り合いなんですか?』
cn「ん〜〜〜…仲間?」
仲間…?なんのだろう…
cn「それより、さっきはごめんね〜嫌だったよね?」
『いえ、大丈夫です。むしろ…』
思わず口を手で押さえる。
__あれ、今私なんて言おうとした?
?「ほんとにコンちゃんったら大胆…」
さっきのことを思い出したのか、顔を赤らめる赤髪黒帽子さん。
…乙女か!
?「あぁ、そういや自己紹介してなかったな。どうも、レウクラウドです」
『レウ…クラウドさん?』
cn「鈴木って呼んでもいいんだよ?」
ru「いや、レウでいいから!」
『レウさん、初めましてAです』
ru「みんなからある程度話は聞いてるから分かるよ」
…私のこと話題にされてる?
cn「今日Aちゃんに会いに来たのは…はい!」
コンタミさんに、風呂敷に包まれた何かを渡される。
『…お弁当ですか?』
cn「そう!Aちゃんコンビニで買ったものしか食べてないって言ってたから、レウさんに作ってもらった!」
レウさん女子力たっっっか。
カパリと音を立ててお弁当箱が開くと、中から色とりどりの食べ物たちが顔を出した。
『…いただきます』
まず、私の大好きな卵焼きを口に運ぶ。口に入れた瞬間、甘い香りと味が口の中をふんわりと包んだ。
『ん〜!ん〜ひ〜へふ』
ru「おいしい?よかった…」
しばらく、波の音と一緒にお弁当を堪能しながら、2人とたくさんお喋りをした。
『ごちそーさまでした!』
久々に食べる人のご飯は、涙が出そうなくらい美味しかった。マジでレストラン開けると思う(おおげさ)
ru「あ、あと夕食用にこれもどうぞ」
レウさんが、先ほどのお弁当箱よりも一回り大きいお弁当箱を差し出した。
『え、そんな…悪いですって』
cn「遠慮しなくてもいいよ?俺達、Aちゃんが心配だから」
『は、はい…ありがとうございます!』
ありがたいことに、この日以降から不定期でお弁当を作ってもらえるようになった。
この町には、出会っていないだけでいい人がたくさんいたんだなぁ…
…コンタミさんは料理できるのかな?
『ダメだ…何を考えるにもコンタミさんのことばっかり』
この気持ちが何を表しているのか分からないけど、何故かコンタミさんのことを思うと病気みたい胸が苦しくなった。
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badendingが好きすぎる人(プロフ) - ほんとに神作品やわ! 作ってくださりありがとうございます! (4月9日 23時) (レス) @page37 id: 72c8a53bfa (このIDを非表示/違反報告)
野いちご - ゑ、なんですかこの神作品は、、 おかげで目から噴水がでてくるんですけど!?いや本当にこんな神作をありがとうございます。(語彙力消失) (8月25日 21時) (レス) @page36 id: 5dce853f03 (このIDを非表示/違反報告)
Mentaiko - あー!!神作だぁああ!!助けてこのあと学校あるのに(結構すぐ)涙止まんないぃぃぃ!! (2022年10月13日 7時) (レス) @page36 id: 098621680f (このIDを非表示/違反報告)
青い紅茶(プロフ) - 甘酸っぺぇなぁ...(尊死) 「イカはいかが?」、ダジャレなのに筋通ってて個人的に超好きです...他作品の更新も頑張ってください、応援してまふ...() (2022年8月17日 14時) (レス) @page38 id: 7871dca46e (このIDを非表示/違反報告)
しろくろ - ちょっとその…あの…今一気読みしてきたんです…誰かこの涙拭いてください…ほんとに…殺しに来てますよね…???ほんとに神作をありがとうございます…今日から多分幸せに生きれます…(成仏) (2022年6月19日 18時) (レス) @page38 id: 60e18d1ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎いのり | 作成日時:2021年11月8日 20時