25匹目 ページ25
『妹が…
結婚だって!!!』
cn「待て待て待て、どういうことか理解出来ない」
それは、遡ること数時間前…
妹「ねぇちゃん、実はまだお母さんたちにも言ってないことがあって…」
今日は、家にら私と妹二人しかいなかった。そしたら、妹が急に内緒話をしてきた。
『なになに?』
妹「実は、高校卒業したら結婚するの!」
脳がフリーズした。
妹「…ねぇちゃん?」
『…え、結婚!?早くない!?私まだ恋人はおろか好きになったことすらないよ!?』
妹「ごめん、それは異常だわ」
照れくさいのか、妹はかすかに頬を赤らめている。
『…相手は?』
妹「同い年の子だよ!中学の頃からずっと付き合ってて、この前プロポーズしてくれたんだ!
でも、あたしたちまだ結婚出来ないから、卒業してすぐにしよ〜って!」
『…そうやって、この世の幸せ全てを手に入れたようなキラキラした顔で言われたんです…』
まだ私は恋を自覚したばかりだというのに!!
『プロポーズされたということは、もうあんな事やこんな事もやってるってことでうああああ!』
cn「…まぁ、人それぞれなんじゃない?とにかくおめでとう」
『あ、無理してますねコンタミさん』
流石のコンタミさんも少し苦笑いだった。
『…まだ私は恋も分からないというのに…』
cn「恋、ね…」
『そうだ!コンタミさんは好きな人いますか?』
cn「…いきなりだね」
コンタミさんは、イカの水槽に手を当てて、水槽を見つめる。
そして、イカではないなにかをいとおしむかのように頬を緩めた。
cn「…いるよ、好きな人」
ズキリ、と心臓に痛みが走る。私がコンタミさんに抱える気持ちと同じようなものを、コンタミさんは私でない誰かに抱えている。
そう考えると、辛くて苦しくて、息ができなくて…
『う"っ…!』
cn「Aちゃん…?」
立っていられなくなるほどの痛みが体中を駆け巡って、私は地面に崩れ落ちる。
cn「A!Aっ!待ってて、いま救急車呼ぶから!」
必死に私の名前を呼ぶ声と、泣きそうな表情のコンタミさんを最後に、私は意識を手放した。
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badendingが好きすぎる人(プロフ) - ほんとに神作品やわ! 作ってくださりありがとうございます! (4月9日 23時) (レス) @page37 id: 72c8a53bfa (このIDを非表示/違反報告)
野いちご - ゑ、なんですかこの神作品は、、 おかげで目から噴水がでてくるんですけど!?いや本当にこんな神作をありがとうございます。(語彙力消失) (8月25日 21時) (レス) @page36 id: 5dce853f03 (このIDを非表示/違反報告)
Mentaiko - あー!!神作だぁああ!!助けてこのあと学校あるのに(結構すぐ)涙止まんないぃぃぃ!! (2022年10月13日 7時) (レス) @page36 id: 098621680f (このIDを非表示/違反報告)
青い紅茶(プロフ) - 甘酸っぺぇなぁ...(尊死) 「イカはいかが?」、ダジャレなのに筋通ってて個人的に超好きです...他作品の更新も頑張ってください、応援してまふ...() (2022年8月17日 14時) (レス) @page38 id: 7871dca46e (このIDを非表示/違反報告)
しろくろ - ちょっとその…あの…今一気読みしてきたんです…誰かこの涙拭いてください…ほんとに…殺しに来てますよね…???ほんとに神作をありがとうございます…今日から多分幸せに生きれます…(成仏) (2022年6月19日 18時) (レス) @page38 id: 60e18d1ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎いのり | 作成日時:2021年11月8日 20時