【イナギャラ】偽りメルシーpartⅢ (ページ10)

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第９９話ページ10

「ふんっ」「ふんっ」

「ふんっ！！」

次の日。
ご機嫌斜めの輩が三人になりやがった。

ここまで私情持ってこられるのはさすがに嫌なんだけどなァ…。
ま、その内一人は自分が元凶なんだろう(なんとまぁ呑気なこったァ)。

「…灰崎。天馬に何かしたのか」
『何でそう思うんだよ』

朝恒例のミーティング。

まだ始まる時間ではないためか、私のとなりにやって来た剣城と野咲がこちらへやって来た。

「だって、いつもキャプテン貴方のところに行くじゃない。なのに今日はないのよ？流石に怪しいわよ」

『知らねェよ、ったく。アイツが勝手に機嫌損ねてるだけだっつうの』

そういうと、ジャキン、と先の尖った灰色の…灰色？
え、と小さく声を漏らしながら左の方を向けば、そこにはテレビでみたあの"化身(ランスロット)"がいた。

そして、それは私に向けて槍を突きだしていた。…見事に首元へ。

『おいおい剣城クン、脅しかィ？』
「その口を塞がないと化身が貫くぞ」

『(…やっぱり脅しじゃねぇか！)
知らねェっつってんだろ！それともなに？それで私を貫こうって？面白いじゃん！』

そういって立ち上がると、パンパンと乾いた手のひらを叩く音が響いた。

「…３人とも、席につけ」

『…監督』