【イナギャラ】偽りメルシーpartⅢ (ページ24)

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第１１２話ページ24

瑠衣からの電話があった次の日。

今日は外で練習するらしく、アップ代わりにフィールドの周りを１０周していた。

その時、いつも近くにいた森村の姿がないのに神童さんも気づいたらしく、こちらを雷門の３人は見ていた。

私は先に走り始めていたため、他のやつらよりも早く終えた私はスタートラインで立ち止まり、ボールをひとつゲージから取り出そうか迷った。
しかし、なんだか乗り気にはならなくて、結局やめた。

膝を地面につきながら、走り終えたらしい皆帆と真名部は森村がどうしているのかをその場にいた全員に言った。

「彼女なら公園だよ。自由時間はたいていあの場所にいる。きっと１人になりたいんじゃないかな？」

「彼女は動物が好きですから。
公園で、野良猫立ちと遊んでいるのを見たことがあります」

(…いつまでコイツら、喧嘩を続けるつもりなんだよ。見ててイライラするっつーの。)

「…灰崎さん、どこ行くの？」

そういってフィールドを離れようと歩き出した私を、瞬木が呼び止めた。

それに対して足を止めるが、振り向かずにそのまま再び歩き出した。