【イナギャラ】偽りメルシーpartⅢ (ページ23)

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第１１１話ページ23

＿＿＿Aside

『…なに、揃いに揃ってみんなで集まってさァ』

コンビニから帰ってきたのはいいが、ロビーに未経験者全員(+雷門のマネージャー)が集まっているのに、何故か自然と気持ち悪い気がした。

「なに…って、お前、どこに行って＿＿＿」

捲し立てるように問いかける鉄角へ、私は黙らせるように、１つの机の上にビニール袋を置いた。
案の定黙った鉄角は、私とビニール袋を交互に見る。

小さく溜め息を吐いて、私は自分の左手を袋の中に突っ込み、掴んだものを鉄角へ投げつけた。

「うわっ。…冷た！」

『こんな暑い中でドリンクだけじゃたりないとおもうワケ。人数分買ってあるんだから感謝しろよ』

投げつけたのは、バリコ。
因みに、袋にはソーダとグレープの二種類をそれぞれ７本ずつ入っていて、鉄角に投げたものはソーダ味である。

『早い者勝ちだから』

そう言い放って、私は袋の中からグレープ味のを一本取り出し、自室へ戻る。

ユニフォームに着替えているとき、携帯が小さくなった。
二つに割ったバリコの片方を口に咥えながら、スマホのロックを解除をする。

画面を見ると、瑠衣からの電話のようだ。

その内容は、星章学園(ウチ)のサッカー部が、１人の少女によって全滅したと言う話だった。