第５７話 ページ16
「貴方ねー、毎日気を付けていないといつか誘拐されるわよ？」
『いつかどころか今日アナタに二回もされたんだけど』
「あら、それはごめんなさぁい♡」
『で、用件は？』
そう聞くと、奴はにっこりと張り付けた笑顔を見せながら、こう言い放った。
「INOしましょ♪…私の部屋で！」
『私の他の、何人かの参加要望があるなら』
「もうあと５人くらいあるわよ！」
そう言われ、渋々納得せざるを得なかった私は、本人に気づかれないように舌打ちをした。
「…おや、灰崎さんも呼ばれたのかい？」
『勘違いすんな、私は誘拐されただけだ』
「誘拐だなんて聞き悪い！」
『どの口が言うワケ？』
野咲、皆帆、真名部、瞬木、森村、久坂にそれから私、という謎の面子でゲームが始まる。
『アガリー』
「おや、僕もアガリだね」
「えーい、トラップ発動でカラー５枚からのINO！」
「な、真名部ひどーい！といいつつ私も追加の５枚トラップでINO！」
「げっ、俺10枚回収かよ…」
「じゃあ、赤で始めてね！」
「３枚reverseでINO…」
「青のリバ」
「やった、ウチアガリ」
「私、青も３もないんだけど？！
…て、あれ、Aは？」
「あぁ、灰崎さんならさっき出ていったよ。もう寝るって」
「Aー！！？」
『うるさい…消灯時間なんですケド』
「あら、見回りだったのね？！それじゃあお休みなさいー！」
『…他の奴等が各部屋に入るまで終わらないワケ』
「わかったから、ちゃんと戻るから襟元つかむな！」
『お休みー』
「「お、お休みなさい」」
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作者名：ジューガ | 作成日時：2018年5月6日 21時
