稲荷崎の問題児ちゃん2【ハイキュー】

問題児48 ページ3

バイトのない放課後、他教室で行われる実行委員会のために治と静かな廊下を歩く。



｢んー、だるいなぁ…

今日特売日やねんスーパー…はよ行きたいんやけど…

どうせ、大澤に捕まるんやろうな…はぁ…｣


治｢スーパーで買い物してその後飯作るんやろ？

ええなぁ、城内さんの飯ほんまに美味いし毎日でも食べたいわぁ｣


｢…まぁ作っとる側からしたら美味しいって言われるんはほんまに嬉しいで。

いつも食べてくれておおきに｣



少し微笑んで治へと顔を向ければ急に前髪を上げられる。


急な行動と少なからず目の前にいる治は顔が整っているためAの顔がどんどんと赤くなる。



治｢ははっ、可愛ええなぁ城内さんは。

ほんまにいつも髪上げとったらいいのに…

あ、せやけど他の人が見るんは嫌やなぁ…｣


｢は？え………………は？｣



混乱からかAの口からは疑問の言葉しか生まれない。


(急に可愛ええとか誰にでも言うから、惚れる女子がいるんやろうな…この双子には。

というか、金髪の方は知らへんけど。

ほんまに堪忍して欲しいわ…)


少しため息をついてそっぽを向けば反動で前髪が落ちてくる。


前髪を整えて、小さくばーかと言えば治は嬉しそうにふふんと鼻を鳴らした。


委員会の教室へと着き、前回同様真ん中の1番前へと座る。


未だに見つめてくる治にぐーっと筆箱を押し付ける。



治｢ぐへっ…｣


｢ぶふっ………｣



隣から聞こえた変な声にクスクスと笑えば今度はAが頭をはたかれる番で…


その主を見上げる。



侑｢何俺の片割れに手出しとんねん｣


｢はぁ？

別にそう言うんやないし｣



眉を寄せて侑を睨めば侑はふんっと顔を背けた。


隣にいる可愛い女の子は侑とAを交互に見ながら少し焦ったような顔をしている。


そんな所にタイミング良く大澤が入って来た事でこの話は終了となった。


そして、第2回体育祭実行委員会が始まった。



大澤｢ほな、第2回体育祭実行委員会始めるで〜

とりあえず前回の課題は、各クラス競技の案出すっちゅう事やけど忘れるわけないやんなぁ？

各クラス聞いてくで、ほな3年からな。

Aは、はよ前に出て書きに来い｣


｢はぁ！？

なんで、うちが毎回書く担当になっとるん！？｣


大澤｢日頃の行いやな。

恨むんなら自分を恨めっちゅう話や｣



この鬼澤などと心の中で悪態を付きながら渋々重たい腰を上げた。

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