稲荷崎の問題児ちゃん2【ハイキュー】

問題児56 ページ11

朝の1件もあり、昼は行くことを躊躇ったものの怪力の治に為す術もなく屋上へと連れて行かれた。



｢ちょ、宮治…待って…！｣



屋上に入るのを全力で抵抗していたため、治が手を離した瞬間Aの体は後ろへと傾く。


もちろん、それぐらいの事では転ばない運動神経のためなんとか持ちこたえた。


ふぅとひと息付き顔を上げればがっつり北と目が合う。


ぐるんという効果音がつきそうな勢いで後ろを向き、顔を抑える。


(大丈夫や…宮治にも可愛ええて言われたし、でもあの冗談言わなそうな北さんが言うから…

あぁ〜っ、もう！)


バチンと頬を叩いてもう一度皆の方を向いた。



｢………………痛い｣



叩いた頬が痛くて、格好がつかなかった。



侑｢だっさいなぁ！｣


｢やかましいわ！！｣



宮侑のおかげで普通に会話も出来、安心する。



北｢城内さん｣


｢ひゃい！！｣


北｢今朝の物おおきに。

大切に使わせてもらうな｣


｢あ………よかったです！｣



大切に使うと言う言葉は言われて1番嬉しい言葉で…


喜んでくれたのかなと満足し笑みが零れた。



｢よーし、食べようや！｣


銀島｢今日は忙しいなぁ城内さん｣


｢まぁ、せやな！｣



急に元気になるAに皆は不思議に思いながらもご飯を食べ始める。



侑｢もーらい｣


｢あぁ！！？うちのソーセージ！！｣


侑｢ほーん、まぁええ味やな、嫌いやないで｣


｢何勝手に食っとんねん！ばか！｣



いきなり人のお弁当のソーセージを持っていき食べた張本人は満更でもない顔で口を動かしている。


また伸びてきた手が目指す物を上にあげる。



｢なんやねんいきなり！

食べたいんやったら宮治の食べればええやろ！｣


侑｢サムが毎日美味いって言うから気になるやろ。

それに、このサムが自分の飯くれるとは思えへん｣


治｢ツムにやる飯はない｣


角名｢オッホホ！｣


｢銀島結どうにかしぃや！！｣


銀｢んな、無茶言うなや｣



Aはため息をつきながらもこの関係を楽しく思い始めていた。


そんな今日の放課後もいつも通りバイトで…



｢おはようございまーす｣



いつも通り前髪を耳にかけて、今日はお団子にして髪の毛を結う。


事務所の扉が開いて入ってきたのは秋人で、近づいてAの頭を撫でながら微笑んだ。



秋人｢A、おはようさん｣


｢ん、おはよう！｣


秋人｢今日も元気やなぁ〜｣


｢えへへ、最近楽しいねん学校！｣


秋人｢ほうか、それはよかった｣

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