漆 ページ8
モモSide
匠 そんなことはさせない
キッパリと言い切る、低い声。
隣を振り返れば、矢神くんが普段みんなには見せない、お役目の鋭い瞳になってる。
匠 モモを封印なんてことには、絶対にさせない。
自分の決意を確かめるようにつぶやく、彼の言葉。
本気の瞳の迫力に、みんなはそのまま固まって、ゴクリと喉を鳴らした。
私は＿＿＿＿、その言葉を胸にギューッと抱きしめて、うん、と深くうなずく。
モモ うん。私は大丈夫。ううん、私たち、大丈夫だよ。類くんもハジメさんもトラくんも。矢神くんの里の人たちも、薫ちゃんも、仲間はまだいっぱいいるもの。みんなで力を合わせれば、絶対に大丈夫だから。
みんな言葉なく、しばらく私たちの顔を見つめてた。
緊張した空気に、周りのテーブルのお客さんまで、静かになっちゃったみたい。
、、、、、すると。
みずき モモちゃん、スプーンかして！
モモ へ？あ、はい
ムゴゴッ！
みずき 食べよう！元気つけなきゃ！
リオ よしっ、食べよう！ほらっ、みんなも食べな食べな！
朝子 そうね、たべましょ！
陽太 食おうっ！
リオに朝子ちゃん、陽太くんまで、スプーンを、ドスドスパフェの山に突き立てていく。
征服不可能と思えた山が、みるみるうちに削れていく。
と、となりから伸びてきたスプーンが、大盛りの生クリームをとって、パクっと口に運んだ。
矢神くんまで！
私はようやく口の中のものを飲み下す。
無言でシンケンにパフェを食べ続けるみんな。
まるで、どうしようもない現実を分かち合って、無理くり飲み下すように。
モモ わ、私も！
みんなに続き、私も新しいスプーンをゲットして、特大のひとくちを頬張った！
制限時間まで残り10秒をきった。
全員うつろな目になりながらも、最後のひとすくいを、みずきちゃんがぱくり！
「六、五、四、三、二、一＿＿＿！」
店員さんのカウントダウン。
もぐもぐ動くみずきちゃんのほっぺたに、みんな注目。
ごっくん、と喉が上下する。
みごと、巨大パフェ完全制覇だ‼
「おめでとうございまーーす！」
店員さんたちがパンパンッとクラッカーを鳴らしてお祝いしてくれる。
私たちもワッと声を上げ、手のひらを打ち合わせた。
甘いもの好きな矢神くんも、流石にげっそりした顔でカラの巨大グラスをのぞき込む。
匠 これ、中になにか書いてあるぞ。
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ハルジオン - 指摘ありがとうございます！直しますね (2020年9月22日 21時) (
レス) id: adaf8821d2 (このIDを非表示/違反報告)
いみちぇん＆嵐大好きれいな(プロフ) - コメント失礼します！2話目の「ああ、、、、そうよねぇ。やっとこさ思いが通じたのに、もったいないわ。早くちゃんとお付き合いできればいいのにねぇ。」というセリフは、リオちゃんではなく朝子ちゃんだと思いますっ。更新頑張ってください！応援しています！！ (2020年9月22日 20時) (レス) id: a61ecfef2f (このIDを非表示/違反報告)
ハルジオン - 指摘ありがとうございます。直しますね。 (2020年9月22日 13時) (レス) id: adaf8821d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CAORU x他1人 | 作成日時：2020年9月22日 12時
