返事 ページ25
あー
これが空気が凍るっていうやつだ
そう感じるほど
私と高橋さんが乗っている車の中は
静寂に包まれた。
高橋さんは握っていたハンドルから手を離すと
私の方へ身体を向ける
きっとまたフラれてしまうんじゃないかって
予感はある
でもその時はちゃんと聞くんだ!
私のどこがダメ?
まだ妹でしかないの?って
膝の上に置いていた手でスカートをぎゅっと握った
高橋「――上代…」
名前を呼ばれただけで心臓が飛び跳ねる
高橋「――悪い…」
「ど、どうして…ですか?」
やっぱり何度言われても慣れない…辛い
尋ねてもなかなか応えてくれない高橋さんに
続けて尋ねる
「やっぱり…まだ…私は妹のままですか?」
高橋「…すまん。実は…俺…今年の冬に結婚するんだ」
今…高橋さんは何て言った?
私の聞き間違い?
「ぁ…、い…今…なんて」
高橋「…結婚するんだ」
《高橋さん!好きですっ!!付き合ってください》
高橋《もっと大人になったらな》
《高橋さん!20歳になりました!大人でしょ?》
高橋《お前は妹みたいなもんだからなー。もっと女を磨いたらな》
「――…っあ…相手の人は…な、何歳…ですか?」
震える声で尋ねると
返ってきた言葉に言葉を詰まらせた
“20歳”
私のことをずっと妹みたいだと言っていたから
もしかしたら年下は好きじゃないのかもしれないって思ってた
なのに…っ
結婚相手は私よりも年下…
私は結局
一度も“女”として見られた事はなかったんだ
いくら頑張っても
高橋さんの恋愛対象にはなれない
「――っ分かりました!おめでとうございます!!よかったじゃないですか!四十路前に結婚出来て!」
高橋「お、おう…」
急に態度が変わった私にオロオロする高橋さん
「じゃぁ…っみんなが上で待ってるので失礼します!!」
シートベルトを外してドアを開けるとすばやく外に出る
高橋「あ、上代っ」
「あ!そうだ。高橋さん来年のツアーの件お願いしますね?では失礼します」
すっと頭を下げてから
高橋さんに背を向けるように宿舎のあるマンションのエントランスに入った
ラッキーアイテム
革ベルト
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かのか(プロフ) - 最後まで、付き合います!!!! (2013年4月23日 14時) (レス) id: 071643b309 (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - やーーだーーー!!!!(ToT)このままお別れは悲しい~~!せめて、ジョンことちゅうでも!もう、恋仲にはなれないの? (2013年4月20日 7時) (レス) id: 071643b309 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - もうおわってしまうんですね(ノ_・、) つづき楽しみにしてます (2013年4月19日 19時) (レス) id: d2cb6a7f98 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみに☆(プロフ) - かのかさん» はいぃお別れの時がついに来てしまいました>< (2013年4月19日 14時) (レス) id: 77c4b8fedd (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - はう。お別れの時が……(T_T) (2013年4月18日 16時) (レス) id: 071643b309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみに☆ | 作成日時:2012年9月4日 17時