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渋谷「俺、就職東京行くことなってん、来年から」
花火が終わったあと、すばるくんは私の目を見てそう言った
渋谷「そんな頻繁に帰って来れる訳ちゃうやろうし、帰ってきてもAと会える保証なんてないし、今年でAに会えるんも最後ちゃうか思ったら今年中に会って俺の気持ち話さなって思ってな」
すばるくんが真剣な顔で話してくれるからわたしもすばるくんの目を見て相槌を打ちながら話を聞いた
渋谷「ほんまは１回会ってあの時の誤解解いたらさよならしようって思っとってん。けど、１回会ってもうたらやっぱ好きやってなって、もっと会いたいって欲張ってもうて、ここまで引きずってもうた。ごめんな、しつこくして」
眉を下げたすばるくんに首を横に振る。謝らないで、すばるくん
渋谷「今までありがとう。好きやった、ほんまに。大倉って奴んとこ行ってき？」
すばるくんはそれだけ言って立ち上がって去って行こうとする
「待ってください。わたしもすばるくんの事大好きでした。今でもあの頃のこと鮮明に思い出せるくらいたくさん素敵な思い出をくれてありがとうございました！」
去って行こうとした背中にそう言うとすばるくんは振り向いてニコッと微笑んで去って行った
わたしはすばるくんが見えなくなるまで見送って、大倉を探すために走り回った
さっきいた場所に戻っても居なくて、人混みの中に見つけられる訳なくて
しばらく走り続けて広い場所に出てきた時、やっと見つけた見慣れた横顔
さっきの女の子と何か話してるみたいだけど今行かないともう何も進まない気がして2人に近付いた
けど、女の子が大倉にキスをして、女の子がこっちを向いて、大倉もつられてこっちを向いて、2人と目が合った私は何も言わずにその場から走って逃げた
もう遅かったんだ
フラフラしてた自分に罰が当たったんだなきっと
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作者名：S | 作成日時：2019年1月13日 15時
