嘘、偽りを貼り付けて

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全員が全員Aに当たりが強い訳では無い。それはよく分かってる。Aをかばってくれる人は國神と氷織だけ。周りと同じような悪態をつき、それ以外は自分は無関係とする糸師

でも、それすらもどうでも良かったA

「おい、大丈夫か？」

「うん、大丈夫だよ。心配かけちゃってごめんね？」

いつも通りにチームZの皆に目の前で堂々と文句を言われ、笑顔で全てを聞いては「ごめんね、次からは気をつけるね」そう謝ったA

そんなAを気遣うような言葉をかける唯一の存在の國神にも迷惑かけちゃったねと謝った

「あんなイチャモン言い返せばいいだろ。やっぱり俺が言い返してやろうか？」

「大丈夫だよ、私がもっと頑張らないといけないだけだから。だけどありがとう、気にかけてくれて」

そう。ここで言われているのはすべてイチャモンだった。

選手達はまるでAのあら探しをして、それでも見つからなければ適当に口実をつけて文句を正当化して言っているだけなのだ。その口実はまさに自分勝手なものだけも

「國神くんもなにかあったら言ってね、私も改善できるように頑張るから」

それだけ言いAはチームZの練習部屋を出ていった

出ていく直前に千切豹馬は大声で言った

「マネージャー業はドリンクとタオル届けるだけで終わりだから楽でいいよなぁ」

そんな言葉を浴びせられAはほんの少し困ったように振り返る

「おい、千切」

國神が千切を咎めようとする声を遮るかのようにAは口を開いた

「他にも何かやってほしいことがあったら言ってね」

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