61話 ページ15
「はよーございまーす」
まるで昨日は何もなかったかのように明るく笑顔を貼り付けて部室に入っていった
(だってどうせ、本心の僕なんて必要ないんでしょ?)
愛想良くしていれば僕を嫌う人がおかしいという目で見られ僕はタダかわいそうなやつとしてしか見られない
「はざーす!」「はざーす」
双子が仲良く二人で部室に来ると、侑のほうが少し気まずそうにしたのを僕は見逃さなかった
「はよー、昨日心配かけて悪かったな」
「え、あ、いいんや!気にすんな!」
今日も昨日の延長戦のようなもので本当に僕は臆病だと言うことに最近は今まで以上に思う
せっかく歩み寄ろうとしてもこっちがそれを拒否っているんだから
(でも大会前だし、余計なこと考えてらんないし)
僕はいつまでも昔に囚われているのに対して現実は驚くほど足早に過ぎ去っていく
大会まで2週間を切ったと思っていたらもう今週末は大会で。明日の練習が大会前最後になる
もしこの大会で負ければそこで引退をする先輩も中にはいる
(…流石にアランくんは残るだろうけど)
北さんはどうかわからない。残ると信じてるし、多分残るとおもうけど大人がそれを許さないかもしれない。
成績優秀、将来有望である北さんは、スタメンではないから大人からしたら早く引退して受験勉強などに専念してほしいことだろう
大人は理不尽で臆病だからすぐに確実な方に逃げようとする
「おー、入道雲だ」
部室から体育館へ移動する際にふと空を見ると、きれいな入道雲が浮かんでいた
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香恋(プロフ) - Uさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです!時々よくわからない表現が出てくるかもしれませんが今後ともぜひこの小説を楽しんで読んでもらえたら嬉しいです! (2022年10月24日 22時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
U - 主くんの消えてしまいそうでありながらも逃げることができないという状況そのものや、心理描写が儚すぎて思わずコメントしてしまいました…!この作品ほど続きや終わりが気になるものに出会えたのは初めてです!素敵な作品を作ってくださりありがとうございます!!! (2022年10月24日 20時) (レス) id: 84c1c08764 (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - ウリンさん» ありがとうございます!そう言ってもらえて凄く嬉しいです!!ほぼ毎日更新できるように頑張ります! (2022年10月2日 22時) (レス) @page28 id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
ウリン(プロフ) - さっ最高です…香恋さんの書く心情描写がリアル過ぎて物語に簡単に入り込めます…応援してます!更新ありがとうございます! (2022年10月2日 21時) (レス) id: 34bb7b30de (このIDを非表示/違反報告)
香恋(プロフ) - さーさん» コメントありがとうございます、そう言ってもらえてとても嬉しいです!!できる限り毎日更新できるように頑張るりますね (2022年9月17日 16時) (レス) id: fa5d44cc5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:歌恋 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/suikahqd/
作成日時:2022年9月8日 23時