失敗人生2

84話 ページ38

この間は、消えるのはまだ先でいいと思えた。あれから少ししか経っていない。けれど先は先だ

「もう暗闇の中に消えたい。誰も何もいらない。1人になりたい…」

誰かの顔色をうかがって生きる人生も、誰かに後ろ指をさされる人生も全部全部、もう辞めてしまいたい

「絶対1人になんてさせへん！」

僕を必死に止めるのは侑だけではなかった

「消えたら何もできないんだよ？夢も叶えられないしバレーだって好きなことも何もかも、それでもいいの？」

「せやで？それに一人やと誰かに共感してほしいときも共感してもらへんやんか」

(ごめんね…これ以上は…)

自分にできることはきっともっとあったはずだ。なのに離婚に追いやっただけで、離婚を防ぐことはできなかった

(神様、どうして…？)

苦しくて仕方がない。

こんな僕のことを必死に止めようとしてくれて、考えてくれて。申し訳なさで心が押し潰されそうだ

「いつになるかはわからへん。けど、絶対に見つけたる。救ったるから！だから信じてや！救われるまで探し続ける！」

どうすればいいのかなんてわからない。本当に僕はこの言葉を信じていいのかもわからない

「大丈夫や、絶対一人になんてせえへんから」

「焦らんくてもええやんか、ゆっくりでも絶対俺らが見つけたる」

こういうときの双子の連携は流石としか言いようがない

「これがラストでいいんじゃない？俺たちを最後に信じてよ。期限は言えないけど、絶対に見つけてみせるからさ」

「…分かった」

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