失敗人生

お父さんと僕 ページ2

僕の父は厳しい人だった。いや、僕がまだ小学校低学年のときはとても優しい人でほとんど怒らない人だと思ってた

そんなお父さんはとある年のお正月、1月1日にこたつで寝ていた姉と僕に宣言をした

「これからは甘やかさない。厳しくする」

言葉自体はうる覚えなものの、大体はこんな内容の事。でも僕達は優しいお父さんの事だから、怒っても全然怖くないと勝手にそう思い込んでいた。その時は怒ったら殴られたり蹴られたり、そんな事をする人になるとは思っていなかった。

だから初めて怒られた時の、あの驚きは凄かった。

中学に入った姉に厳しく勉強を教えて、僕もたまに教えてもらったが、間違えたら殴られ何回も読まされ、暗記するまでずっと喉がカラカラでも口に出して読み続けて。

泣きながら勉強してた僕と姉。

バレーだってそうで、学校終わりの僕を市民体育館や外でひたすら教えられて。

辛かったし、ミスったら蹴られるし怒鳴られるし。怖くてお父さんが早く帰ってくる日は本当に嫌だった

でも休日お父さんと出かけるのは楽しいから好きだった。結局どこまで行っても父親は父親

暴力を振るわれたって、何をしたって、簡単に心から嫌いになることなんてできない

だって、僕にとってはたった1人だけの父親だから

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