星が輝いていた (ページ21)

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歓声2 ページ21

「オーライっと！」

「レフトォ!!」

コート内に熱気とともに広がるそんな声

「ナイスキーや」

ぱちんと音を立てて星海とハイタッチを交わす

日本人選手は基本、海外選手よりも身長が小さい。日本国内で大きくても世界に出てしまえばチビの部類に入る

星海は日本でも小さい方に淹れられるのだからネット越しにいる人たちと比べれば小人だ

でも、それでも通用する攻撃ができる

つまり、身長が小さいから攻撃が決まらないは星海よりも身長のあるAが使える言い訳にはならない

点を取ったり強打を拾ったり、事あるごとにわっと観客席から湧く歓声

「ほなちゃっちゃと勝って祝勝会しよーや」

「Aの奢りか？！」

「そこは監督が奢ってくれるやろ」

タイムアウト明け調子を崩すこと無くAはサーブをうち続ける

(今日も俺の良き友人でいてくれるんやな)

驚くほど手にボールが馴染み過去トップ3に入るくらいには良い感じにサーブを打てている

力強さにコントロール力も兼ね備え、最早完璧なAのサーブは相手チームを追い詰める

佐久早は全国でこのサーブを拾うのかと思うと思わず眉を顰めた

他のメンバーもそうだ。今は味方だが、日本に戻れば今心強く思っている周りの人たちが敵として反対側のコートに立っているのだ

まあ、ここに来ているものは皆どんな試合だろうと負ける気は一ミリも無いのだけれど