91. side GD ページ47
『…なんだこの夢』
朝。
嫌な目覚めだった。
Aが夢に出てきて、俺に「さよなら」と、
笑顔で言う夢。
せっかく会えたのに、また離れてしまうの?
夢の中の俺は、必死に走って追いかけて、手を伸ばすけど。
Aには全然追いつけなくて、遠ざかるばかりで。
待って、行かないで。
無我夢中で走っている途中で目が覚めた。
今日は、1/25。
連休真っ只中だったのが救い。
あの夢が気がかりで、早くAに会って安心したくて。
準備もそこそこに、病院へ向かった。
Aの部屋は覚えてるから、何の問題もなく部屋の前に着いて。
扉を開けようとした瞬間、
看護師1「早く先生を!!」
看護師2「Aさん!!聞こえますか!!」
中から騒がしい声が聞こえたかと思ったら、
ものすごい勢いで看護師が飛び出してきて。
一瞬、何が起きているのか理解出来なかった。
部屋に入ると、苦しそうに顔を歪めるAと、
必死で呼びかける看護師。
ちょっと…待って。
何が起きてる?
訳がわからず、突っ立っていると
医師「Aさん!!!!」
Aの担当医が部屋に駆け込んできた。
看護師達はサッとその場を離れ、医師に場所を譲る。
ハァ、ハァ、と苦しそうに息をするA。
良かった…生きてる。
安心したのも束の間、
医師「これは……」
Aの様子を見た医師が、驚いた様子で呟いた。
医師「すぐにAEDを!!!!」
医師が叫び、看護師が慌てて部屋から出て行った。
医師「Aさん!聞こえますか!しっかりしてください!!!!」
医師はAの胸に両手を重ね、心臓マッサージを始めた。
少しした後、看護師がAEDを持って戻ってきた。
AEDを使いながらの救急処置が施されているのを、ただ黙って見つめるしか出来なかった俺。
『…A?』
静かになった後、声を出した俺に、ハッと医師は振り返って。
医師「ジヨンさん…」
一瞬、時が止まったかのような静寂が訪れた。
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ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時