89. side GD ページ45
やーーっべ。
心臓がバクバクしてる。
束の間のAとの時間を過ごした後、
名残惜しいのを我慢して告げた別れ。
また明日来るって言ったら、急に表情が明るくなって。
単純と言うか、わかりやすいと言うか(笑)
そんなAを目の前にしたのが本当に久しぶりすぎて、
何故か無駄に緊張してた俺。
そんな緊張を悟られまいと、Aの頰にキスをしてクールに立ち去った…つもり、だけど。
内心は緊張で心臓バクバク。
なんでこんな緊張してんのか、自分でもよく分からない。
『ほんっと俺…アイツの前だと調子狂うんだよなぁ』
Aは何か、不思議な力を持っているようで。
Aの前では、見栄とか、意地とか、そういうのどうでもよくなるくらい、自分の素を晒け出せる。
だからその分、かっこつかなくていつも悔しいってわけ。
『毎回毎回、美味しいとこ持ってくのはAなんだよなぁ。さっきの、ちょっとはうまく出来てたのかな』
1人で思い出して、1人で恥ずかしくなって、側から見たらおかしな奴なんだろうな、今の俺。(笑)
それにしても、今日は本当に幸せな日だ。
今まで生きてきた中で、いちばん幸せかもしれない。
幸せな気持ちに満たされながら、病院の駐車場に停めてある車に戻った。
…この幸せが、一瞬で崩れるとも知らずに。
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ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時