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87. ページ43

それから。


お互いに、2年間の出来事を話しあって、
あっという間に時間が過ぎた。





『…そろそろ面会時間終わりだよな。帰らねーと』




ジヨンが腕時計を見ながら言った。




「…そうだね…。楽しかった、ありがとうジヨン」




そう言って笑った、つもり、だったのに。





『そんな顔すんなよ(笑) また明日来るから。な?』




ぽん、と優しく頭に乗せられた手。



一瞬の、寂しげな表情を見抜かれていたようで、
わたしの欲しい言葉をそのままくれるジヨン。




「うんっ…!待ってる」



『うん。また明日』



わたしの頬に手を添え、キスを落としたジヨンは
ヒラヒラと手を振って病室から出て行った。






…何、今の。

別れ際に、ほっぺにキス?ドラマ???


と、思うくらいジヨンの所作は優雅で、完璧で。





ジヨンが去った病室で1人、顔を真っ赤に染めていたのは今でもジヨンには秘密。




ハッ!と思い出し、スマホからママの電話番号を探して電話を掛けた。







「もしもし、Aです…ママ⦅Aちゃん!?⦆」




電話に出るなり、わたしの言葉を遮るママ。



「はい、Aです。ご連絡が遅くなってしまって、すみません」





手術が終わってから1ヶ月、わたしは眠り続けていた。




きっとこの1ヶ月、心配も迷惑もかけたに違いない。





ママ⦅Aちゃん、よかったわ無事で。身体は大丈夫なの?⦆




「はい。実は、手術が終わってから1ヶ月ほど眠っていたようで。昨日目を覚ましたんです」




ママ⦅そうだったのね。とにかく何ともないなら良かったわ、本当に…⦆


そこで言葉を詰まらせ、鼻をすするママ。




本当に、いいママに巡り会えたと感謝している。




「退院はいつ頃になるかわかりませんが、退院したらすぐそちらに戻りますので」



ママ⦅それはいいんだけど、Aちゃんはそれでいいの?⦆




「え?」



ママからの意外な言葉に、素っ頓狂な声を出してしまった。

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設定タグ:BIGBANG , 恋愛 , K-POP   
作品ジャンル:恋愛
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ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時

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