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「何…してた?この2年」
ジヨンと離れてから2年。
わたしはというと、ジヨンを忘れようと必死で。
引っ越したり、思い出を頭から消すことしか考えてなくて。
今思うと、すごく無駄な抵抗をしてたなって思う。
『うーん…Aを忘れようとしてたけど、全然忘れられなくて。だから、仕事ばっかしてた。他の女に目移りすることすら無かったかな…なんか、興味が湧かなくてさ(笑)』
そう言って懐かしむような目をするジヨン。
忘れようとしていたのは、同じだったんだね。
『Aは?』
不意に名前を呼ばれ、また少しドキッとしてしまう。
久しぶりのジヨンとの時間、少しだけまだ慣れない。
「うーん、わたしもジヨンを忘れようと必死で…ソウルから引っ越して田舎でほっそりと暮らしてたよ。結構おしゃれなカフェでバイトしてるんだ!オーナーもママもいい人でね…」
『あぁ、そのママなら会ったことある。今度連れてってよ、その店』
何故かママに会ったことがあると言うジヨン。
「え?どうして…」
驚いてそう聞き返すと
『Aが手術した日、心配で来たって言ってた。連絡してやれよ?ちゃんと』
「そう…だったんだ。うん。するよ」
ママに、手術の日は伝えてあった。けど、こんな遠くまで来てくれていたなんて。
知らなかった。あとでママに、お礼も兼ねて連絡しておこう。
『忘れようとして…俺のことは、忘れられてた?』
少し切なそうに、不安そうに聞いてくるから。
「ううん…結局忘れられなかったよ。ジヨンの面影を…探してばっかりで。この2年間もずっと…ジヨンのことが好きだった」
素直な気持ちを伝えると、
『……俺も』
とだけボソッと言って、俯くジヨン。
「ジヨン?」
どうしたの急に。
そう思って顔を覗き込むと
『見ないで……顔赤いから』
恥ずかしそうにそう言って。
…まさか。
「照れてる?(笑)」
『…うるせ』
何故かガチ照れ。
かわいいなぁ、女の子みたい(笑)
って思ったけどジヨンには内緒。
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ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時