85. side GD ページ41
久しぶりに触れる、Aの唇。
2年の時が経っても、心地よさは変わらなくて。
お互いの唇が、吸い付くようにフィットする感覚。
こんな風に出来るのは、Aしかいなくて。
ついつい、止まらなくなってしまう。
「ちょっ…ジヨ……ン」
長すぎるキスに苦しくなったのか、キスの合間に漏れる吐息交じりのAの声。
『何…?まだ足りないんだけど、俺』
お互いの鼻がくっつきそうなくらいの距離で囁くと、
「ジヨンはほんとにせっかちなんだから…」
って、困ったように笑うA。
それがまた可愛くて、止まらない。
でもこれ以上激しくすると、理性が吹っ飛びそうだったから。
『…退院したら、続きしよ?』
そう言ってAから離れた。
Aはというと、顔を赤くして目をうるうるさせてて。
ほんとにその顔…誘ってるとしか思えないし。
他の男にそんな顔見せるんじゃねーぞ?
そんなAが、たまらなく愛しくなって。
早くAに触れたくて、早く俺だけのものにしたくなった。
「退院…いつ頃になるのかわからないよ」
まだ顔が少し赤いAが不意にそう言った。
『まぁ…でも、そんなに遅くはならないだろ?』
記憶も戻ったわけだし、体調も悪くなさそうだし?
「多分ね…また決まったら言うね?」
そう言って微笑むA。
Aの笑顔を見るだけで、こんなに穏やかな気持ちになるのは何故なんだろう。
「今日はジヨン、仕事ないの?」
『うん。久し振りに連休中』
そう言うと
「じゃあ今日は…しばらくここにいてくれる?」
少し不安げに聞いてくるから
『あぁ…ずっとAと一緒だよ』
安心させてあげたくてそう言うと
「ほんとっ!やったぁ」
ちょっと子供っぽく笑うA。
「久しぶりに、楽しく過ごせそう」
遠くを見て物憂げに言うから、少し引っかかったけど
『2年の間にあったこと…たくさん話そう』
それも含めて、Aの全部を受け止めようって、そう思った。
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ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時