84. ページ40
こんなことってあるんだ。
ジヨンの話を聞いた時は驚いた。
ジヨンが本当に毎日名前を呼んでくれていて。
それが、夢の中のわたしに聞こえていたんだ。
わたしの為に毎日来てくれていたことが、たまらなく嬉しかった。
「ジヨン?本当に…ありがとう」
ジヨンには感謝してもしきれないくらいだよ。
心の底からの気持ちを込めてそう言うと、
『ねぇ、そろそろ我慢の限界…』
急に声色が変わって、わたしの頰に触れるから
「どうしたの…?」
また驚いてしまった。
『俺がさっき、ハルハルの歌詞について言ったこと…何にも感じなかったの?』
ジヨンの骨ばった細い指が、わたしの頰から顎先へと移動して、ジヨンの綺麗な瞳と目が合う。
「……感じなかった訳じゃないけど…」
あまりにも綺麗なその瞳と目を合わせ続けるのが恥ずかしくなり、思わず視線を逸らした。
『あの時からずっと…Aのことを忘れた時なんて無かった。事実を知る前も…嫌いになんてなれなくて。事実を知ったらますます愛しくなって、もう2度と離したくないって思った。A……好きだよ。俺ともう 1回、付き合って』
あの時と同じ。
《A、俺と…付き合って?》
付き合って。って言われるの、3回目だね。
ジヨンの指が触れてる、わたしの顎先。
そこだけが妙に熱くて、ジヨンを意識してしまって。
『A…ちゃんと俺を見て』
恥ずかしくて、顔が熱くて、ジヨンを見ることが出来ずにいたら
顎をクイッと持ち上げられ、不意に交わる熱い視線。
『返事は?』
少し口角を上げて聞くジヨンは、何もかもお見通しって感じでちょっと悔しいけど。
「もう離れたりしないけど、良い?」
素直に答えずに、わざとそう聞くと
『当たり前。俺から離れられないようにしてやるよ』
自信満々にそう言いながらニヤッと笑って、そのままお互いの唇が重なった。
203人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ÑoëL(プロフ) - 雪ノ宮深音さん» ハッ!外すの忘れてました(;;)ありがとうございます! (2017年12月9日 21時) (レス) id: 148b97988e (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年12月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ÑoëL | 作成日時:2017年12月9日 4時