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ある一点を見つめながら 唖然として
口を開けたままの私は翔吾さんに
言われた言葉を脳内で繰り返していた
"俺、Aちゃんみたいな女の子めっちゃタイプ
俺、Aちゃんみたいな女の子めっちゃタイプ
俺、Aちゃんみたいな女の子めっちゃタ……"
｢…うわああああああ！！！｣
いきなり声を上げたもんだから周りは驚いたのか
飛び上がってソファから落ちる人や持っていた
スマホを落として"ぬああ！俺の7がああ！"なんて
叫ぶ人 目を見開いて硬直してる人なども居て…
当の本人はその場に座り込んでおります
…
｢ねえ、…もしかして経験浅い？(笑)
男に慣れてなさそうだよね。Aちゃんって｣
いきなり声を掛けられ肩を跳ねさせると
手を口に当て目を細めながら優しく笑う
…例えると王子様みたいな人が見た目とは裏腹に
とてつもなく失礼な事を言ってきて
それにカッチーンと来てしまった私は
事実を認めたくない一心で開き直り
｢うるさい、顔が良いからって調子乗らないで！｣
そう言って思い切りその人の肩を押すと
先程との王子様のような顔とは大違い
手をポケットに突っ込み、舌打ちをして
表情を歪ませながら押した時にできた距離を
縮めるよう歩み寄ってきて
私はそれから逃げるよう後退りをする
…
がしかし
結果 追い詰められてしまって身動きが
思うように取れない私は咄嗟に俯いた
そんな私を見て再び笑う'エセ王子'は
顎に手を滑らせ俯かせていた顔を上げようと
クイと持ち上げ、壁に手をつき見下したように
見つめながら
｢御前、堕とし甲斐ありそ
…俺らの事 たくさん楽しませてよ。｣
"期待裏切ったらお仕置き"と余裕な顔をして
妖笑しつつ述べ 顎に添えていた手を頬へ
移動させ、そのまま愛撫でして満足すると
奥にある部屋に戻って行った
後からエセ王子の名前を陣さんって人に聞いたけど
名前は'樹'さんって言うんだって
てか'……楓 壱馬さん 慎さん、早く帰って
来てえええ！！'とさっきは急に叫んで
驚かせちゃったから気を遣い心の中で叫んだ
.
けれどその考えはこの後一気に覆される事になる
一番安全だと思っていた壱馬さんと慎さんが
逆にこのお店、魅の中で一番＿＿＿＿だったなんて
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作者名：カレン | 作成日時：2017年7月21日 15時
