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何だかIDOLiSH7とTRIGGERが仲良くしてるのってテレビでなんとなく見てたけどちゃんと嘘じゃなく本当なんだってわかるな。
｢あれ、瑞野さんご自分の分買ってこなかったんですか？｣
｢はい、皆さんの分だけ…｣
｢ちゃんとご自分の分も用意しないとダメですよ！｣
他の人を優先してしまうとついつい自分の分を忘れがちだ。
だからといって飲み物くらいで困ることはないのだからいいのだけれど。
｢Aさん？｣
｢…小鳥遊さん！ちょっと買い忘れがあったみたいなので走って買ってきますね！！｣
｢えっ、はい！｣
背後からすごい威圧を感じた。
戻ってきたばかりなのにいきなり走らされる私って何なんだろ。
将来社畜にでもなるのかな？
小走りですれ違うスタッフさんやアシスタントさん、色々な方に挨拶をしつつ同じ自販機に到着する。
｢さて…何にしようかな…｣
普段から水分はあまり取らないのでペットボトル500mlは余ってしまうことがあるためもうひとつ小さいサイズを購入しようとする。
あー、いっちゃん怖かったぁ…
｢ねぇあれって瑞野さんじゃない？｣
｢あ、ホントだ似てる〜｣
｢あいつここで働いてるの？｣
思わず体が強ばった。
気づかれないように少し後ろを振り向くと、真鍋さんを中心にクラスの女子が数人立っていた。
適当なボタンを押してお釣りと買った飲み物を持って、下を向いて立ち去ろうとする。
｢折角会ったクラスメイトガン無視とかないんじゃないの？｣
そういって、私の進行を邪魔してきた。
｢あの…無視しようとしたのはごめん。
でも私も仕事でここ来ているわけで…
えっと、急いでるから避けてもらえないかな…｣
｢えー、こいつ仕事するの？！
ウケるんですけど！！｣
キャーキャーうるさい。
ここが仕事場だっていうことを分かっていない。
ここは遊び場じゃない。
ちゃんと皆を楽しませるために色々なアイドル達が努力しているところなのに…
後ろを通り過ぎる人は呆れた目で見てるのにどうして気づかないの？
｢お願い、仕事に戻らせて。
あと、ここは遊び場なんかじゃないよ。｣
｢っ…｣
図星だったのか真鍋さんは顔を真っ赤にして
｢煩いっ！！｣
大声で怒鳴って手を挙げた。
殴られる？それで済むなら、仕事に…みんなの所に戻れるなら。
いいよ、殴って。
固く目を瞑って手をギュッて握ればもう覚悟は決まったよね。
｢何してるの？｣
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作者名：稜樹彩葉 | 作成日時：2017年11月2日 8時
