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あの、数人の観客のいないライブ。あのライブを私は見ていた。
私は、一人で座っていたのはずなのに気づいたら立っていて…あのステージを見ていた。
感動して涙も流しそうになった。
あんなに人が少ないのにIDOLiSH7は今のある全力を出してステージをやった。
グループでデビューすると聞いた時はみっちゃんといっちゃんしか見ないんだろうと思ってた。
｢うっ…｣
｢凄かったです！
みんなキラキラしてて、えっと…！｣
｢あのライブにも来て下さっていたんですか？！｣
でも…あの時から、みっちゃんといっちゃんだけではなくIDOLiSH7ごと全て応援したくなった。
｢そのライブを見るまでは一織さんと三月さんしか応援しなさそうだとか思っていたんですけど感動して…えっと、私IDOLiSH7大好きなんです！なんですけど…｣
レッスンしているメンバーに目線をやると練習も全力でやっていて、汗が光に反射してキラキラ光っていてそれが綺麗だった。
｢なんで私がここにいるのか未だに理解が出来ません…｣
｢そうですか？｣
そういって頭を傾げる小鳥遊さん。
やっぱり普通に芸能人としてやっていけると思う。
今日はレッスンだけだけども明日はどうやらテレビのなんかがあるみたいで学校を早退しないといけないらしい。
授業中抜け出せるのはまぁ、ありがたいんですけども…
…私に務まるかな、こんな大事な仕事。
｢明日もお迎え行きますね！」
｢おーい！マネージャー！｣
小鳥遊さんとずっと喋っていると、二階堂さんが小鳥遊さんを呼んだ。
｢はーい！
行きましょう、瑞野さん！｣
｢えっ！？｣
｢瑞野さんももう同じマネージャーですから！｣
そう言って笑顔を見せて、私の手を引っ張る小鳥遊さん。
その笑顔はキラキラして眩しいくらいだった。
そんな綺麗な笑顔が、少し怖いだなんて小鳥遊さんに失礼だとわかっているのだけれど…
二階堂さんのとこまでくると小鳥遊さんがいきなり驚いたように私の両手を握る。
｢瑞野さん手冷たいけどもしかして寒かった？！
気が利かなくてごめんなさい…！｣
｢えっ？！あ、これは多分冷え性かなんかだと思うので大丈夫です！｣
手首に包帯を巻いたせいなのか、手が冷たくなっていた。
自分では言われるまで気づかなかったのだけども。
両手を顔に当ててみると確かに冷たいことが分かる。
｢本当にちょっと冷たいですね…｣
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作者名：稜樹彩葉 | 作成日時：2017年9月23日 23時
