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…
瑞野Aという役は永遠と死ぬまで演じなきゃいけない。
じゃないと自分を守れないから？
あ、よく考えたら矛盾してるね。
演技をしている私に本当の私なんて無かったよ。
こんな私なんか誰も見てくれるはずないんだ
｢じゃあ探すの手伝ってやんよ。｣
｢えっ？！大丈夫です…！｣
｢みずのん小さいから探すの時間かかるけど、俺大きいから探しやすいと思う。｣
…そんなことはないと思うけど。
｢…えっと、ありがとうございます…｣
｢はやくしないと日ぃ暮れるもんな｣
確かにそれもそうだ。
放課後になってそれなりに時間が過ぎもう空は結構オレンジ色になっている。
空が綺麗だな…とか言ってる余裕ないね。
草によってはかぶれたり切れたりして痛いのだけど、そんなこと言ってられない。
四葉さんは大丈夫だろうか…
時間にしたら30分くらいだろうが体感的にはそれ以上に経ってしまった気がした。
｢みずのん、あった。｣
｢…っ、よかった…ありがとうございます…！｣
ふと四葉さんの手に目線を移したが、綺麗なままでかなり安心した。
｢無くしたら帰れないところでした｣
そうへらっと笑う。
｢こんな時間まですいません…！
四葉さん寮でしたよね、お送りします！｣
｢まず保健室行こ｣
保健室…？
｢…四葉さんどこかに怪我を？！
大丈夫ですか？！｣
｢俺じゃなくて、みずのん。
手ぇボロボロ。｣
｢私は別に大丈夫ですよ！｣
｢ほら、行こ。｣
｢えっ、あの…！｣
そう言うと四葉さんは腕の怪我をしてない場所を掴み校舎の方へと私を引っ張って行った。
保健室に先生は居ないのに開いている保健室は意味があるのだろうか…
｢んー…よし。｣
保健室につくと四葉さんは何故かスマホをいじって終わったかと思うと勝手に救急箱をだし始めた。
｢あ、あのっ！勝手に使うのは…！｣
｢大丈夫、せんせーと仲良いから｣
そういう問題ですか…？！
｢失礼しますっ…！｣
｢えっ、いっちゃん？｣
｢おー、おつかれいおりん。｣
｢全く…！手を焼く2人ですね…っ！｣
走って来たのだろうか、少しだけ息が荒い。
もしかして、さっき四葉さんがスマホをいじっていたのはいっちゃんに連絡するためだったんだろうか…
どうして…？
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作者名：稜樹彩葉 | 作成日時：2017年9月23日 23時
