15冊目 ページ16
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年末の風潮を漂わせる様にテレビから流れるガキ使、大晦日の醍醐味と言えばやはりこれと
深夜過ぎくらいに放送されるアニメ特集が鉄板でオツ。
共用スペースに設置された炬燵でぬくぬくと暖まって、タブレット型PCで来期アニメの特設公式ホームページとFFのTL巡回片手間に携帯端末で本日のログボを回収する。
仕事始めまでの期間を、気長に指折り数えて憂鬱に思いつつ
数日前に参加した冬コミの所為で移行せざるを得なかったリモート出社に対し、増える仕事量を想像して身を震わせた。
机上に置いてあった蜜柑の山場を崩し、1つだけ取り出してはも一度コタツの中に肩まで潜って
気不味い雰囲気の中、皮を剥き始める。
一方で、威圧感を半端ない程まで辺りに散らして部下さえも寄り付かせない彼等
額から口元までかけて目立つ特徴的な傷跡や顎の周りに生やした不精髭、格好良いダンディーなおじさま方がデスゲームとか開始しそうな勢いでババ抜きに興を添えていた。
『この小説、
何時からこんなシュールギャグ路線突っ走ったっけ』
「いくら犯罪組織でも年末くらいは羽を休めないとな」
「オイ待て、ちゃんと手元見ろって…おい」
モッチーさんに明司さん、2人共ついさっき挨拶を兼ねて自己紹介を交わしたばかりだと言うのに既にこの完全アウェイな空間に馴染みかけており
溶け込めない上に狼狽える事しか出来ない僕は、焦った後に蜜柑の皮から汁を目元にスプラッシュさせてしまい
暫くその場をのた打ち回る。
「言わんこっちゃない、ほらタオル使えよ」
「ガキのお守りをしてるみてェな気分だワ」
「入るぞー、って何してんだ」
まさかの子供扱いに新たな性癖の扉を開きそうになっていると、正しい意味(?)で開いた扉からセレブな長毛種の様に白髪を靡かせるイケメンが登場。
此方もまた始めましての方だが、蛇みたいな鋭い目付きには見覚えがあった。
語弊を生まずして会話も儘ならず、まともな発言が出来ない僕ですら引いた本誌の壮絶なすれ違いには正直心が痛くて同人活動が異様に捗ったもので。
「おー…九井、
仕事を溜めに溜めたあの兄弟達はどうなった?」
「さっき仕事場に押し込んできた、アイツらアホほどサボる癖に後先考えないんだよ
淡々と問い掛けに対して答えながら台所へと姿を消す彼の背中を遠目に眺めていると、不意に後ろから肩を叩かれる。
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わいt - いつになったら更新してくれるんですか!楽しみすぎて死ぬって!! (7月27日 22時) (レス) @page35 id: 258f12dfbe (このIDを非表示/違反報告)
乾燥(プロフ) - くっ...好みすぎて...ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ無理しない程度に毎秒更新待ってますぬ... (2023年1月1日 18時) (レス) @page35 id: c00320f8c9 (このIDを非表示/違反報告)
寝ん子(プロフ) - 莉夢#梵天の信者さん» ありがとうございます!あわわ、神がおるww貴方様の作品も本当に大好きです。 (2022年10月19日 8時) (レス) id: 9e9a5a7301 (このIDを非表示/違反報告)
寝ん子(プロフ) - 雪の兎さん» ありがとうございます!これからも更新頑張ります(*^^*) (2022年10月19日 8時) (レス) id: 9e9a5a7301 (このIDを非表示/違反報告)
莉夢#梵天の信者(プロフ) - あぁ、、、好きです、、、(*‘ω‘ *)最高。 (2022年9月24日 16時) (レス) @page19 id: 9e38cf74ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寝ん子 | 作成日時:2022年9月14日 7時