大嫌い６６ ページ23
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土曜日
『よっし……こんなもんか』
現在時刻、9時30分。
結構ギリギリになっちゃったな……
まぁ、昨日のうちに蕎麦とかお菓子とかジュースとかは買っておいたから間に合ったわ……
うちは勉強道具やジュース、つまむ用のお菓子を机の上に用意して、スマホを見ながら焦凍を待つ。
30分後
時間ぴったりに、焦凍が家に来た。
『ま、今日は課題終わらせられるようにがんばろ』
「おう。……家、二回目だけど慣れねぇな」
『そ?? まぁ、そう言うもんか。うちも焦凍の家行くってなったら緊張するだろうしね』
「……親は居ねぇのか??」
『え?? うん。なんか、ちっちゃいころに死んじゃったみたいなんだよね。覚えてないんだけど』
「そうか。悪いことを聞いたな」
『いや、別に大丈夫だよ。ほとんど親の記憶ないしね』
「そうか。」
『……変な空気になっちゃったけど始めよっか。わかんないところあったら聞いて。うちも聞くから』
「おう。」
うちらはそう言って、それぞれ勉強を始めた。
……あ、わかんない。
『焦凍、ここって……』
うちがそう言って顔を上げると、焦凍がこっちをじっと見ていた。
『え、あ……どうしたの??』
「いや、幸せだなって、思って」
『急に?? 本当にどうしたの。勉強のしすぎで頭狂った??』
「いや、何でもねぇ。で、何が分かんねぇんだ??」
『いや、この問題なんだけどさ……』
「あぁ、ここは前の問題と同じ公式をここに当てはめて考えるんだ」
『あ、そゆことか!! なんか問題が複雑でわかんなかったんだよね……』
「そうなんだよな……。問題を理解するのに時間がかかって、時間配分がうまくいかねぇ」
『それね。めんどい』
そんなこんなで課題を終わらせる頃にはお昼の時間になっていた。
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作者名：冬猫。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Huyuneko1/
作成日時：2022年8月31日 14時
