Sugar Rush６[Shori.S]

#198 ページ48

勝利くんが居なくなって2週間くらいが経ったある日、私は健人さんに呼ばれた。






健「来週の水曜日空いてる？」




『来週の水曜日ですか？？夏休みなので、空いてます』






なにかあるのかな？





健「仕入れに連れてってやってって頼まれたんだよ」






……え……





『それって ひょっとして...』






勝利くん？？







健「あいつ どんだけ俺にAちゃんの事頼んでったんだろうね？笑」






私が仕入れに行きたがってたこと、ちゃんと覚えててくれたんだ？？





約束通り店長に頼んでくれてたなんて知らなかった。




やだ、泣けてきちゃいそう...








勝利くんが居なくなった後、私が彼にどれだけ想われていたかを実感する。





結局、勝利くんがチャンスをくれたコーディネートは毎回私がやらせて貰ってるし、


見よう見まねでやろうとして、勝利くんに怒られたレジも、今はもうできるようになった。





私がしたかった仕事を全部やらせて貰って、勝利くんが居なくなっても、バイトが楽しくて仕方ないよ。







たまに 淋しく感じることもあるけど、そこは聡が埋めてくれるから...。







ただ、勝利くんに出会う前に戻っただけ。









.









私と聡は夏休み中、暇を見つけては、デートを重ね、土日もバイトが終わったら会えるようになった。







そんな感じで、長い夏休みも終わり、ハロウィンも一緒に過ごし、クリスマスが過ぎたあるバイトの日






入荷した服を検品していたら、健人さんが隣に来た。









健「昨日、勝利に会ったよ」




『え？』




いきなり出てきた名前に動揺する。




鼓動も激しくなって、ぎゅーっと心が締め付けられた

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