Sugar Rush５[Shori.S]

#121 ページ1

17時 。奈々さんは帰り、男性3人と休憩に入る。





お昼に既読スルーしてしまった聡に返信しないと。









ロッカーから携帯を取り、確認する。




毎回 この休憩中に携帯を開くと、聡から沢山メッセージが入ってるのに、



今日は通知が全くなく、お昼に見たメッセージだけだった。









やっぱりコレって 私が既読スルーしちゃったからだよね。






流石に聡怒ったかな。。。









あー見えて勘のいい聡だから、私の気持ちが他に行ってるって気付いたかもしれない。









慌てて



”ごめんね、ちょっとお昼バタバタしてて 見るだけしか出来なかった”




なんて言い訳にしか見えないメッセージを 送った後で押し寄せてくる罪悪感に胸が更に苦しくなる。









聡を傷つけてしまったかもしれないと言う気持ちと、動き始めてしまった勝利くんへの想い。









今の私は、一体どっちが勝ってしまうんだろう。









風「Aちゃん携帯見ながら深妙な面持ちだけど、なんかあった？彼氏？」









前から思ってたけど、風磨さんて 意外に鋭いんだよね。






出来れば そういう事は、勝利くんの前で言わないで欲しいよ。





そんな風に思ってしまう 私は、聡への罪悪感より、勝利くんへの想いの方が強いのかな…









『え？ううん。なんでもないよ』









勝「俺らに遠慮せずに、いつもみたいにデレれば良いじゃん？」





なんで、そんな事言うの？




そんな風に言わないでよ。




私の気持ち知ったくせに。









私の気持ちは完全拒否なの？


キスまでしたくせに。




酷いよ。





勝利くんのバカ。









『デレないから！』





そんな捨て台詞を吐き、席を立ってトイレに行くフリをして、スタッフルームを出た。









もう…なんなの？！







やっぱり 私 弄ばれてるだけ？







結局突き放すなら、キスしたり、近づいたりして欲しくなかった。








なんか 泣けてきそう。








トイレの前で ぐっと涙を堪えてるいると 隣に感じる誰かの気配。









パッと確認すると




あ……









勝利くん……。









顔をみた瞬間 喉の奥が熱くなる。








『なんで？』

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